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副文と接続詞

並列接続詞とその用法

並列接続詞には次のようなものがある。

und(=and),aber(=but),oder(=or)

それでは例文を見てみよう。

Ich trinke Wein und Bier.(私はワインとビールを飲む。)
Sie können sehr gut Japanisch sprechen aber ich kann nicht so gut Japanisch sprechen.(あなたはうまく日本語を話せるが,私はあまりうまく話せない。)

並列接続詞はこのように「語と語」「文と文」を対等な関係で結ぶ。さらに文と文を結んだ場合,動詞が文末にくるという現象は起きない。またこのとき接続詞は第1の文成分として数えないことにも注意する必要がある。

従属接続詞とその用法

従属接続詞には次のようなものがある。

dass(=that),wenn(=if),weil(=because),ob(=whether),wie(=as),bis(=until)

従属接続詞に導かれる文を「副文(従属文)」という。副文の中では動詞の定形は最後におかれる。

Ich will zu Haus bleiben, wenn das Wetter schlecht ist.(もし天気が悪ければ私は家にいるつもりです。)
Er sagt, dass Masanobu Deutsch lernt. (彼は,正信がドイツ語を習っていると言っている。)

主文と副文の間にはコンマが入る場合が多い(旧正書法では必ずコンマを入れていた)。これらの例と違って副文を最初に持ってくるとつぎのようになる。

Wenn das Wetter schlecht ist, bleibe ich zu Haus.

副文全体が第1の文成分なので主文(後の方の文)のトップに動詞の定形がきている。

名詞節

dass節(that節)〜ということ

「〜ということ」という意味を表す場合にはdass(旧正書法ではdaß)を使う。

Glauben Sie dass Deutschland das große Land ist?(ドイツは大きな国だと思いますか。)

dass節が動詞glauben(=think)の目的語になっている。

Haben Sie das Gefühl dass er wirklich Deutsch studiert hat?(彼が本当にドイツ語を勉強したという気がしますか。)

この文ではdass節がdas Gefühlを同格的(〜という)に説明している。

■疑問詞を接続詞とする節(間接疑問文)

英語と同じように,疑問詞が接続詞として使われる場合もある。

Wissen Sie, wer die Kamera erfunden hat? (誰がカメラを発明したか知っていますか。)

副詞節

Er kommt meist zu spät, wenn er irgendwo eingeladen ist. (彼はどこかに招かれたときは必ず遅れてくる。)

副文の主語と動詞が倒置されている文は接続詞wennが省略されていることを意味する。この用法は英語にも存在するがドイツ語では英語よりもより一般的に使われる。

Ist das Wetter schlecht, will ich zu Hause Deutsch studieren.
(=Wenn das Wetter schlecht ist, will ich zu Hause Deutsch studieren.)(もし天気が悪ければ,私は家でドイツ語を勉強するつもりだ。)

接続詞的副詞とその用法

もうひとつ,接続詞ではないが接続詞的に使われる副詞がある。たとえば

auch(〜もまた・でさえも),also(だから),deshalb(それで),so[ドイツ語では「ゾ」と読む](それならば)

などである。ふつうは

Er ist erkältet, er kann deshalb nicht kommen.(彼は風邪をひいている, だから来ることができない.)

のように使う。接続詞的副詞がコンマ以下の先頭に来ると

Er ist erkältet, deshalb kann er nicht kommen.

というように定形倒置をひきおこす(コンマ以下の第1の文成分になる)のが並列接続詞と異なる点である。また副詞的に使われる場合もある。

Wenn ich Zeit hätte, so würde ich ihn besuchen. (暇があれば彼を訪ねるのだが。)

最終更新日: 2005年4月1日
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