willkommen Top PageArchive Japan Document


paco document不定詞


1. 不定詞句の用法

●英語と同じ使い方

■助動詞とともに使う

英語では

I can speak English well

のように助動詞の直後に原形不定詞がくるのが原則である。ドイツ語の場合も原形不定詞がくるのは共通だが,場所が文尾であることに注意。

Ich kann gut Deutsch sprechen

Er wird es wohl wissen. (おそらく彼はそのことを知っているだろう。)

Sie wird krank gewessen sein. (彼女は病気だったのだろう。)

■知覚動詞・使役動詞とともに使う

知覚動詞 hören, sehenなどは不定詞を従えて知覚動詞構文をつくる。 不定詞の意味上の主語は4格になる。英語でも

I saw him walk in the ground.(私は彼が庭で歩いているのをみた。)

という表現をする。ドイツ語では

Sie sieht ihn kommen. (彼女は彼がやって来るのを見る。)

などと表現する。このような表現はラテン語を起源としている。ちなみに完了形を使うときは,知覚動詞は過去分詞にせず不定詞で代用することが多い。これを代用不定詞という。

Sie hat ihn kommen sehen (gesehen). (彼女は彼がやって来るのを見た。)

■命令文(Sieに対する)

例: Einsteigen! (ご乗車ください!)

●英語とは異なる使い方

■熟語として使う

essen gehen(外食する)など,熟語として使うことがある。英語でもmake believe(=pretend,〜のふりをする)という熟語があるが,この使い方はそれほどポピュラーなものではない。

■名詞句として使う

この使い方は英語にはおそらくないだろう。

Mein Hobby ist Auto fahren.(私の趣味はドライブすることです。)

英語であればto不定詞が名詞的用法として使われるところ,ドイツ語では単なる不定詞句が使えるのである。便利!

Irren ist menschlich. (過ちは人の常)

Not lehrt beten. (困窮は祈ることを教える。)

haben + 不定詞(liegen, setzen, stehen など)

主語の状態をあらわす。

例: Er hat ein Wein im Keller liegen. (彼はワインを地下に貯蔵している。)


2. zu不定詞句の用法

zuのつけかた

zuは動詞の不定形の前につける。しかし分離動詞の場合は

kennenlernen(知り合いになる) kennenzulernen

のように前綴りと動詞の間にzuをはさむ。ちょうど過去分詞のgeと同じやり方である。

英語と異なり助動詞にもzu不定詞がつけられる。またzu不定詞を含む部分は副文の扱いになるのでzu+動詞の不定形はその最後にくる。また基本的にzu不定詞を含む部分はコンマで区切る。

zu不定詞句の用法

■名詞句として使う

ドイツ語のzu不定詞の基本的役割は「名詞句」としての役割である。先ほど紹介した名詞句として原形不定詞をつかう方法はこれを簡略化したものといえる。

また一部の名詞(Lust:意欲/Zeit:時間など)を修飾する(意味を付け加える)場合もある。

Haben Sie Zeit,nach Nakasu zu gehen? (中洲に行く気はありますか?)

Ich habe keine Lust,nach Amerika zu gehen. (私はアメリカに行く気はありません。)

Wie sind Sie auf die Idee gekommen, nach Deutsch zu fahren?  (どうしてドイツに行こうと思いついたのですか。)

■熟語として使う

umzu不定詞>

英語のin order toにあたる。「〜するために」とか「その結果〜した」という意味を表す。

Viele Leute kommen nach Kyoto,um dort zu studieren.(多くの人が研究するために京都へ行きます)

Ich bin hier, um dir zu helfen. (私は君を助けるためにここに来た。)

Er zog ins Feld, um nach 3 Monaten zu fallen. (彼は戦場に行き、3ヶ月後に死んだ。)

zu + 形容詞[副詞] , umzu不定詞>

「あまりに…なので…できない」(=too...to〜)という意味になる。

例: Das ist zu schön, um wahr zu sein. (それはあまりにすばらしいので、本当とは思えない。)

ohne + zu不定詞>

「…することなしに」(=without〜)という意味になる。英語では動名詞だがドイツ語ではzu不定詞である。

Er ging davon, ohne zu grüssen. (彼はあいさつをせずに立ち去った。)

[an]statt + zu不定詞>

「…する代わりに」(=instead of〜)という意味になる。

Sie rief mich an, statt mir zu schreiben. (彼女は手紙を書く代わりに電話をかけてきた。)

 

■準助動詞として使う

英語ではhave tomustのように助動詞と似た使い方をする「動詞+to不定詞」がある。ドイツ語でもこのようなグループがあり,準助動詞と呼ばれている。

sein + zu不定詞>

「…されうる、…されねばならない」という意味になる。英語にも<beto不定詞>が日本語古語の「べし」のようなたくさんの意味を表す使用例があった。

Diese Aufgabe ist nicht zu lösen. (この問題は解くことができない。)

haben + zu不定詞>

「…しなければならない」(=have to)の意味を表す。

Ich habe zu fahren. (私は行かなければならない。)

pflegenzu不定詞>

Er pflegt abends ein Glas Wein zu trinken. (彼は晩に一杯のワインをたしなむ習慣である。)

「〜するのが常である」「いつも〜する」という意味を持つ準助動詞である。

■仮主語

英語でも

It is very difficult to read this book.(仮主語)

という構文があるが,ドイツ語も同じようなものが存在する。

Es ist seine Gewohnheit,früh aufzustehen.(早起きすることが彼の習慣です。)

もちろん主語の位置に置いても良い。

Viel zu rauchen ist ungesund. (Es ist ungesund, viel zu rauchen.)

(たくさんたばこを吸うのは健康によくない。)

Ist es üblich in Deutschland, Schwarzbrot zu essen?

(ドイツでは黒パンを食べるのはふつうなのですか。)

<その他のフレーズ>

brauchen + zu不定詞 - ・・・を必要とする

scheinen + zu不定詞 - ・・・のように思われる

wissen + zu不定詞 - ・・・する術を心得ている

pflegen + zu不定詞 - ・・・するのが常である

vermögen + zu不定詞 - ・・・できる

zu不定詞を2個以上並列させるときは、zuは必ず反復させる。

例: Es ist verboten, hier zu rauchen und zu trinken. /ここではタバコとお酒は禁じられている。


作成者:原田大樹+祐恒伸次


previous分離動詞・再帰動詞next受動態 paco(ホームページ)にもどる前のページ次のページ


最終更新日:1998420
Copyright(C)原田大樹1996-1999 All rights reserved.