英語ではI-my-me-mineが代名詞の格変化である。主格−所有格−目的格−独立所有格(所有代名詞)という構成である。一方ドイツ語は名詞のところでも述べたように1格から4格までの格変化がある。
日本語 |
1格 |
2格 |
3格 |
4格 |
所有冠詞 |
私 |
ich |
meiner |
mir |
mich |
mein |
君 |
du |
deiner |
dir |
dich |
dein |
彼,それ |
er |
seiner |
ihm |
ihn |
sein |
彼女,それ |
sie |
ihrer |
ihr |
sie |
ihr |
それ |
es |
seiner |
ihm |
es |
sein |
私たち |
wir |
unser |
uns |
uns |
unser |
君たち |
ihe |
euer |
euch |
euch |
euer |
彼ら |
sie |
ihrer |
ihnen |
sie |
ihr |
あなた あなたがた |
Sie |
Ihrer |
Ihnen |
Sie |
Ihr |
さあ大変だ。どうやって覚えようかと思ったあなた。次のポイントにまずは注目。
さあ声を出して覚えよう。なお,英語のhe,she,itは「彼」「彼女」「それ」と訳せるが,ドイツ語は男性名詞ならばerで,女性名詞ならばsieで,中性名詞ならばesでうけるので英語のように単純には訳せない。
Ich spiele Tennis mit dem Freund. (私は友人とテニスをします。)
dem Freundを人称代名詞に置き換えると次のようになる。
Ich spiele Tennis mit ihm.
男性3格の人称代名詞ihmに置き換えればよい。ここまでは英語と同じである。
これを疑問文にするときは次の手順で行う。
Mit wem spielen Sie Tennis? |
Ich warte auf den Koffer. (私はその荷物を待っています。)
den Kofferを代名詞で表す場合,単にauf ihnとしてはならない。このあたりが英語とは違う。
前置詞と結びついている名詞を代名詞に置き換えるときは、次のような決まりがある。
@名詞が「人」を表すとき→<前置詞+人称代名詞>の形をとる。 Ich interessiere mich für Herrn Tanaka.(私は田中さんに興味を持った。) この文の下線部,つまり前置詞の目的語は人であるから,代名詞化するときはihnとすればよい。 A名詞が「物・事」を表すとき→その名詞の性・数・格に関係なく、da+前置詞という形になる。 Ich interessiere mich für Musik. (私は音楽に興味がある。) Ich interessiere mich dafür.(私はそれに興味がある。) |
Ich walte darauf. |
da+前置詞という融合形を作るとき、後にくる前置詞が母音で始まる場合、発音しやすくするため、daの後にrを補う。(しかし日本人にとってはrがないほうが発音しやすい?)
例:darauf,darin,darüberなど。
これを疑問文にするにはwasという疑問代名詞は使わず,「wo+前置詞」という融合形を作り文頭に置く。
Worauf walten Sie? |
作成者:原田大樹+中山布紗
最終更新日:1998年4月20日
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