Bunso用データベーステンプレート
世の中にはたくさんのパソコンソフトがあふれていますが,その中で自分のニーズにあったものを探すのは困難です。なかでもパッケージで売られているソフトはメーカーの宣伝にだまされて(?)高いソフトを買ったのに全く期待はずれということも少なくありません。そんな失敗を何度もしているうちに,世の中にも拾う神...フリーウエア・シェアウエアがあることに気づきます。
Busnoはフリーウエアの文献管理ソフトです。文献管理ソフトは有名なものからそうでないものまで幅広く存在し,有名ソフトはかなりの値段がします。そんな中,Bunsoはフリーで使えるにもかかわらず機能は非常に優れています。私は3.XになってからBunsoのことを知りましたが,本格的に使い始めたのはここ3年程度です。その間に新機能を次々と搭載し,非常に使い心地がよくなっています。
このテンプレートはそんなBunsoで法学文献を整理したい方のためのものです。1999年3月の公開以来一度もVersionUpをしておりませんでしたが,このたび,外国語文献にも対応するように変更を加えたものを公開することにしました。まだBunsoのすべての機能を理解しているわけではないので改良の余地がたくさんあるのですが,役に立つ場合もあるだろうと公開することにしました。
必要なのはBunso3.61以上(このテンプレートは3.65で作成)です。ページコントロールを利用していますので,3.6xでは利用できません。私はWin98/Meで利用していますので95/98/Meであれば問題はないと思います。
ページコントロールを利用するためにはひとつ操作が必要です。Bunsoが入っているフォルダ(この例ではD:\Bunso)にもしBunsotlb.iniというファイルがあったらこれを削除してください。ページレイアウトの初期化が必要だからです。
この圧縮ファイルを解凍するとlawbun.rfd lawbun.dsn lawbun.his lawbun.ini の4つのファイルとList Style helpの2フォルダがでてきます。これらをすべてBunsoの入っているフォルダにコピーしてください。
Bunsoを起動し,新規作成を実行すると保存場所の指定ののち上の画面がでてきます。ここでテンプレートデータベースのコピー作成を選び,設定・変更ボタンを押して先ほどコピーしたlawbun.rfdを選択してください。OKをおせば次の画面になるはずです。
このようにならなかった場合はファイルのコピーがきちんとなされているか確認してください。
Bunsoはカード画面と一覧表画面の二つを持っていますが,入力にはカード画面が便利です。まず,丸でかこんだ種別のとなりの逆三角形を押してください。
すると次のようになります。
法学文献テンプレートでは文献のパターンを9つ持っています。これをはじめに指定します。そうしないとあとでリストを出力するときにうまくリストができません。それぞれの文献パターンは次のようになっています。(例は架空のものです)
書籍 | 書籍掲載論文 | 山田太郎「行政改革」鈴木大介編『日本の行政』(○○出版,1999年)5-7頁 |
ドイツ語書籍 | ドイツ語書籍 | Niklas Michel, Das Verwaltungsrecht, 2001, S. 25 |
英語書籍 | 英語書籍 | Thomas Wade, Administrative Law and Process, 1998, P. 12 |
雑誌 | 雑誌掲載論文 | 山田太郎「省庁再編の課題」法学雑誌89巻5号(1999年)12-25頁 |
ドイツ語雑誌 | ドイツ語雑誌 | Niklas Michael, Die Pflicht der Mitwirkung, Sozialrecht, Bd.47,Heft10,1998,S.349. |
英語雑誌 | 英語雑誌 | Thomas Wade, New Public Management, Administrative Law Review Bd.3,2000,P.221. |
WEBページ | インターネット | 「paco」(http://www.law.kyushu-u.ac.jp/~taiki/index.html) |
新聞 | 新聞記事 | 「省庁再編後の霞ヶ関」(毎朝新聞2001年2月5日朝刊) |
判例集 | 判例 | 福岡高判平成13年3月5日判時XXXX号XX頁 |
あとは必要事項を入力するだけです。
書籍の場合はこのようになります。雑誌・WEB,新聞・判例集の場合はそれぞれのタブを選択してページを切り替えてください。
※論文名は「」でくくられるタイトル,書名は『』でくくられるタイトルです。リスト作成に必要なのは著者・論文名・編者・書名・出版社・出版年・頁(または頁指定)です。それ以外は入力してもリストには反映されません。
※ドイツ語文献の入力時の注意
Bunsoではリッチテキストコントロールを利用することができますが,今のところウムラオトなどのドイツ語特殊文字をうまく表示させるようにテンプレートを設定することができていません。またリッチテキストコントロールを使用すると汎用性を失う恐れもなくはありません。そこで,当面の手当として
という手順を踏んでみてください。
Bunsoでは入力を助けるドロップダウンリストが利用できますが,その候補名を変更することができます。他にもいろいろカスタマイズできるのですがそれらはBunsoヘルプをみてください。(わかりやすいですよ)
ここでは「場所」のドロップダウンリストを変えましょう。レイアウトの変更ボタンを押して場所のドロップダウンリストをマウスで選択し,でてきたコンポーネントインスペクタのリスト項目の丸印を押すと
このような画面が出てきますので,ご自分のよく利用される図書館などの名前を入力してください。文献コピーを整理する場合は,ファイルの名前を入力しておくと便利です。項目を区切るために改行を入れてください。OKをおせば編集終了です。レイアウト変更ボタンをもう一度押せば変更画面が終了します。
これまではカード画面でしたが,Bunsoの表画面は次のようになっています。
この画面についての詳しい利用法はBunsoヘルプをみてください。ちなみに私はグループをつくって,にたような文献をグループ化しています。
Bunsoにはたくさんの機能が備わっているため,文献テンプレートの最後の作業がリストの作成であるとはいえないのですが,文書作成にあまりWordを利用していない(フリーズがこわい...)(=BunsoにはWordとの連携機能がありますからWordをお使いの方はぜひ利用してください。私は一太郎を基本的に使っているので一太郎連携がほしいところですが...)という個人的理由もあって,最後の作業はリスト作成ということにします。
リスト作成はまず表画面にして,データ-->リストスタイルの作成ウインドウを選択します。
するとこのような画面が出てきます。ここでリストのスタイルタブを押して
設定の所を法学文献.Dfsにしてください。おそらくこのような画面に設定されると思います。そうならない場合はList StyleをDrag&Dropしてこの画面のように設定してください。一度設定して組み合わせを記録ボタンを押せばその組み合わせが記録されます。
リスト作成開始ボタンを押すと
このような画面が出てくると思います(データが入っている場合)。あとはコピーしてエディタなどに貼り付けるといろいろなソフトに利用可能な状態になります。
※Excel連携について
Bunsoから直接Excelにデータを書き出すことができます。これを利用するためにはExcelのマクロを利用します。添付のexcel連携.xlsは佐々木さんが公開されているマクロをこのテンプレート用に書き換えただけのものですが,意外と役に立ちます。Excelに書き出してcsv形式で保存しておけばどんなデータベースソフトにももっていけます。
Bunsoは多機能ですから他にも紹介すべき機能は多くあります。しかしそれらの解説はBunsoヘルプの方が優れていると思いますので割愛させていただきます。このテンプレートでは検索とデータコレクションのウインドウも多少の工夫をしていますので使ってみてください。
最後に,このテンプレートの作成にあたり,Bunso作者である佐々木和裕さんには大変お世話になりました。ここに記して感謝申し上げます。
このテンプレートはフリーウエアで転載・改変など一切自由ですが,もしこれよりもいいテンプレートができたら原田大樹までメールをください。多くの方々のアイデアでよりよいテンプレートにしたいと思っています。
最終更新日 2001年4月7日