paco Home>授業関連>演習科目一覧(九州大学)>鈴木ゼミ第3期(23年度)
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基本情報
- 授業科目名: 行政法演習
- 講義題目: 行政法理論の検討
- 科目群: 展開(必修)科目
- 開講学期・単位数・教室・時間帯: 通年・4単位・木曜日5限
- 対象学年: 3・4年生
- 担当教員: 鈴木崇弘
- 使用言語: 日本語
- 科目コード: LAW-LAW3911J
履修条件
行政法Ⅰ(行政過程論)を受講すること(単位取得の有無は問わない)。新3年生は,この演習と並行して,前期に開講される行政法Ⅱ(行政救済論)を受講することを推奨する。
授業の目的
「行政法」とは,森羅万象ありとあらゆる政策に関する膨大な数の法令の総称であり,それらは毎日のように制定・改廃されている。それにもかかわらず,行政法が全体として統一性・整合性を保っているのは,行政法総論(救済法を含む)の理論体系が存在するからである。とはいえ,行政法総論の理論体系は未だ完成していない。以上を踏まえ,この演習で追求する目的は以下の三つである。
第 1 に,(A)一般的な知識の観点として,行政法総論の理論体系の発展過程を追うことにより,どこにどのような問題があるのかを明らかにすることを目的とする。第 2 に(B)専門的技能の観点として,(A)で明らかにした問題に対する改善案を提示することを目的とする。そして第 3 に,(C)汎用的能力の観点として,(B)で新たに築いた理論及び具体的な法令を用いることにより,現実における種々の問題を解決する能力を涵養することを目的とする。
学位プログラムの学修目標
[主] LAW-LAW21:D-1. 社会のさまざまな課題を発見し,それを分析し,それを解決するための方途を見出すことができる。
授業科目の到達目標(評価の観点)
[主] 文献の精読,行政法理論の把握
授業の概要・授業計画
以下は,現時点での予定であるが,参加者の希望を勘案し適宜変更する。又,社会情勢が許すのであれば,実務家をお招きし,現場で問題となっている事案等をお話し戴くことも予定している。
- 第 01 回 オリエンテーション・報告者決定
- 第 02 回 行政の概念
- 第 03 回 行政法と民事法
- 第 04 回 法律と条令
- 第 05 回 行政行為論と行為形式論
- 第 06 回 行政裁量
- 第 07 回 行政行為の分類
- 第 08 回 行政行為の効力
- 第 09 回 行政行為の無効と取消
- 第 10 回 行政行為の取消と撤回
- 第 11 回 行政立法と行政基準
- 第 12 回 行政契約
- 第 13 回 行政上の義務履行確保
- 第 14 回 行政指導
- 第 15 回 行政計画
- 第 16 回 行政手続
- 第 17 回 行政情報
- 第 18 回 取消訴訟の審理と判決効
- 第 19 回 取消訴訟の訴訟要件(1)処分性
- 第 20 回 取消訴訟の訴訟要件(2)原告適格
- 第 21 回 取消訴訟の訴訟要件(3)訴えの利益
- 第 22 回 仮の救済
- 第 23 回 当事者訴訟
- 第 24 回 国家賠償
- 第 25 回 損失補償
- 第 26 回 行政審判
- 第 27 回 行政委員会
- 第 28 回 道州制・圏域
- 第 29 回 独立行政法人論・行政主体論
- 第 30 回 公物
教科書及び参考図書
高木光『行政法』(有斐閣,2015年)
授業科目の成績評価の方法について
ゼミでの報告内容・発言内容を基にして成績をつける。
評価の基準として,特に行政法理論の問題点を正確に明らかにできたかという点を重視する(当該問題点に対して解決策を提言できるか,当該解決策は種々の法令を運用するに当たり問題はないか,という点は副次的な考慮要素とする)。