このページでは,文献管理ソフトでできることを大まかに説明しています。文献管理ソフトのBunso(WindowsXPまで対応)とEndNote(Win/Mac対応)を使った法学文献管理の方法や関連ファイルのダウンロードについては,文献管理(Bunso法学文献テンプレート)・文献管理(EndNote法学文献パック)を参照して下さい。
文献管理ソフトの必要性
論文やレポートを作成する際には,出典を明記する必要があります。そのためには,収集した文献を管理する作業が求められます。もちろん文献情報をテキストファイルにベタ打ちしておくことでもある程度は対応できますが,文献引用の形式を変更することはできなくなります。文献管理ソフトを使うと,文献引用の形式を予め設定するだけで様々な形式での表示ができるようになります。この他にも,文献管理ソフトには次のような利点があります。
- 文献データベースの登録情報を簡単に取り込む
特に理系の場合には,PubMedやWeb of Scienceといったさまざまな文献データベースからファイルを出力し,それを文献管理ソフトにインポートすることで,手作業で文献データを入力する手間が省けます。文系でもCiNiiなどいくつか利用できるサイトがあります。大学図書館のOPACの一部でも,文献管理ソフトとの連携が可能なものがあります。またソフトとデータベースの組み合わせによっては,ソフトから直接データベースにアクセスして文献情報を取り込むこともできます。 - 文献データベースを簡単に管理する
文献管理ソフトはもともとデータベースソフトとして設計されています。そのため,データの並べ替えや検索を得意としています。また全文PDFファイルなどをも一緒に管理することで,文献情報を一括管理することもできます。 - ワープロソフトと連携する
Microsoft Word(EndNote X3以降ではOpenOffice.org Writer3も)と連携して,文献情報を入力することができます。非対応のワープロソフトではリッチテキストフォーマット(.rtf)形式での保存をすることで,文献情報の出力ができるようになります。スタイル設定を変えることで,投稿規定に対応した文献表示をすることができます。
文献ソフトの具体例
文献をパソコンで管理するツールには複数の選択肢がありますが,ここでは代表的なものとして,BunsoとEndNoteを紹介します。
Bunso
佐々木和裕さんが開発されたフリーソフト(無料で使えるソフト)です。カスタマイズの柔軟性が高く,次に紹介する有料のEndNoteとほぼ同等(あるいはそれ以上)のことができます。文献管理に必要な機能はすべて揃えていると言っても過言ではありません。
残念ながら現在は開発・公開とも終了しており,またWindowsXPまでしか動作せず,Vistaには非対応です(Windows7/8のXPモードでは動作します)。pacoでは1998年9月からこのBunso上で作動する法学文献テンプレートを公開してきました。
EndNote
文献管理ソフトの代名詞とも言えるソフトです。商用ソフトであり,かなり高価です(日本語版では定価で5万円を超えます)。極めて多くの機能を持っていますが,文系,とくに法律学の文献管理の場合には不要な機能があったり,逆に(日本語文献表示を中心に)必要な機能がなかったりします。
しかしBunsoの開発が終了している現状を踏まえ,EndNoteでBunsoの法学文献テンプレートとほぼ同様の機能を有する設定ファイルを作成し,EndNote法学文献パックとして2009年12月から公開することにしました。