paco Home>授業関連>演習科目一覧(九州大学)>村上ゼミ第23期(15年度)
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基本情報
- 授業科目名: 行政法演習
- 講義題目: 行政情報法を学ぶ
- 科目群: 展開(必修)科目
- 開講学期・単位数・教室・時間帯: 通年・4単位・209・火曜日5限
- 対象学年: 3・4年生
- 担当教員: 村上裕章
履修条件
行政法Ⅰ(行政過程論)を受講していることが必要です(単位取得の有無は問いません)。
この演習と並行して,前期に開講される行政法Ⅱ(行政救済論)を受講することを推奨します。
授業の目的
「考える力」「書く力」「議論する力」を高めることがこの演習の目的です。
法律学を学ぶ上では,基礎的な概念や考え方を理解し,時には覚えることも重要なステップではあります。しかし,変化の激しい現代社会においては,大学で学んだ知識はすぐに古くなってしまいます。社会に出た後にみなさんが遭遇するさまざまな問題を解決するためには,いろいろな情報源から情報を収集し,分析し,自分の見解をまとめ,それを表現し,相手に対して説得的に説明し,議論する力を在学中に身につけておくことが重要と考えます。この演習では,行政法に関係する問題を素材に,こうした能力を伸ばすことを最大の目的としています。
授業の概要・授業計画
前期
行政法Ⅰで学んだように,現代社会においては,情報公開や個人情報保護の重要性がますます高まっています。最近でも,番号制度,特定秘密保護法,ビッグデータの活用などが激しい議論の的となっています。そこで前期には,行政情報法(情報公開・個人情報保護)に関する重要問題を取り上げて,議論したいと考えています。この作業を通してゼミ生の一人一人の「考える力」を高めることを目標とします。具体的な計画は以下の通りです(参加人数によっては変更の可能性もあります)。
- 第1回 オリエンテーション・模範報告
- 第2回 情報公開と個人情報保護の関係(兵庫県レセプト公開請求事件:井上)
- 第3回 個人情報・法人等情報(大阪市食糧費事件:谷川)
- 第4回 国家安全情報・公共安全情報・文書不存在(沖縄密約事件:井上)
- 第5回 審議検討情報・事務事業情報(鴨川ダムサイト事件・安威川ダムサイト事件:高田)
- 第6回 部分開示(大阪府知事交際費事件第二次上告審:室田)
- 第7回 存否応答拒否・権利濫用(横浜市国庫補助金事件・関東運輸局補助金事件:山口)
- 第8回 情報公開争訟(インカメラ真理検証申立事件:尾堂)
- 第9回 特定秘密保護法(川畑)
- 第10回 本人情報の開示請求(大田区指導要録事件:立花)
- 第11回 本人情報の訂正請求(京都市レセプト訂正請求事件:立花)
- 第12回 住基ネットと番号制度(矢ヶ部)
- 第13回 ビッグデータの利活用と個人情報保護(川崎)
- 第14/15回 ゼミ論文構想発表(ゼミ合宿)
後期
後期はゼミ論文を執筆します。自分の興味・関心に応じてテーマ(行政法に関係するものに限りません)を選択し,様々な情報源を利用して調査を行い,自分なりの解決策をまとめていく過程で,「考える力」「書く力」「議論する力」の向上を図りたいと思います。テーマについては,学生サロンに置かれている過去のゼミ論文集を参考にしてください。
授業の進め方
担当者がテーマについて報告を行い,それを素材に参加者全員で議論します。前期はグループごとの報告,後期は個人での報告を予定しています。
その他,受講者の希望に応じて,ゼミ合宿・合同ゼミ・裁判の傍聴・行政機関の見学などを行うことも考えています。
教科書及び参考図書
ゼミの冒頭で紹介します。さしあたり,行政法の教科書を読み返しておいてください。
試験・成績評価等
演習における報告と,年度末に作成するゼミ論文集に掲載する論文により評価します。出席は当然の前提です。無断欠席した場合には,以降の演習への出席は認めず,単位を認定しません。
その他
大学時代の4年間は人生の中で最も能力が伸びる時期の一つです。ゼミ論文を執筆するためにはそれなりの努力が必要ですが,書き上げることによって確実にパワー・アップすることができます。本演習の目的に共感し,大学生活で何かを達成したいと望んでいる意欲的な学生の参加を期待しています。
ゼミ参加メンバー
- 幹事:谷川真司(4年生)
- 4年生:井上彩香,尾堂瑠美,川崎祐太,川畑研介,高田翔太,立花優,室田龍馬,矢ケ部一瑛,谷川真司,山口侑祐