paco Home>授業関連>演習科目一覧(九州大学)>村上ゼミ第24期(16年度)
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基本情報
- 授業科目名: 行政法演習
- 講義題目: 最新重要行政判例を読む
- 科目群: 展開(必修)科目
- 開講学期・単位数・教室・時間帯: 通年・4単位・209・火曜日5限
- 対象学年: 3・4年生
- 担当教員: 村上裕章
- 使用言語: 日本語
- 科目コード: LAW-LAW3911J
履修条件
行政法Ⅰ(行政過程論)を受講していることが必要です(単位取得の有無は問いません)。
この演習と並行して,前期に開講される行政法Ⅱ(行政救済論)を受講することを推奨します。
授業の目的
「考える力」「書く力」「議論する力」を高めることがこの演習の目的です。
法律学を学ぶ上では,基礎的な概念や考え方を理解し,時には覚えることも重要なステップではあります。しかし,変化の激しい現代社会においては,大学で学んだ知識はすぐに古くなってしまいます。社会に出た後にみなさんが遭遇するさまざまな問題を解決するためには,いろいろな情報源から情報を収集し,分析し,自分の見解をまとめ,それを表現し,相手に対して説得的に説明し,議論する力を在学中に身につけておくことが重要と考えます。この演習では,行政法に関係する問題を素材に,こうした能力を伸ばすことを最大の目的としています。
授業の概要・授業計画
前期
行政法の分野においては,近時,注目すべき判決が次々と現れています。そこで前期では,最近の判例のうちから特に重要なものを取り上げて,議論したいと考えています。この作業を通してゼミ生の一人一人の「考える力」「議論する力」を高めることを目標としています。授業の計画は以下の通りです。取り上げる判例は現時点での予定で,変更する可能性もあります。
- 第1回 オリエンテーション
- 第2回 委任立法の限界:医薬品ネット販売権確認等請求事件
- 第3回 裁量基準の拘束力:函館方面公安委員会事件
- 第4回 専門技術的裁量:伊方原発訴訟
- 第5回 判断過程の統制:呉市学校施設目的外使用不許可事件
- 第6回 理由付記:一級建築士免許取消事件
- 第7回 違法性の承継:東京都建築安全条例事件
- 第8回 司法的執行:宝塚市パチンコ店建築中止命令事件
- 第9回 処分性:浜松市土地区画整理事業計画事件
- 第10回 原告適格:小田急訴訟
- 第11回 差止訴訟:教職員国旗国歌訴訟(予防訴訟)
- 第12回 公法上の確認訴訟:在外国民選挙権訴訟
- 第13回 国家賠償責任の主体:積善会児童養護施設事件
- 第14回 規制権限不行使:関西水俣病訴訟
- 第15回 損失補償:都市計画制限損失補償事件
後期
後期はゼミ論文を執筆します。自分の興味・関心に応じてテーマ(行政法に関係するものに限りません)を選択し,様々な情報源を利用して調査を行い,自分なりの解決策をまとめていく過程で,「考える力」「書く力」「議論する力」の向上を図ります。テーマについては,学生サロンに置かれている過去のゼミ論文集を参考にしてください。
授業の進め方
担当者がテーマについて報告を行い,それを素材に参加者全員で議論します。前期はグループごとの報告,後期は個人での報告を予定しています。そのほか,受講者の希望に応じて,ゼミ合宿,ゼミ旅行,合同ゼミ,裁判傍聴,行政機関の見学などを行うことも考えています。
教科書及び参考図書
ゼミの冒頭で紹介します。さしあたり,行政法の教科書を読み返しておいてください。
試験・成績評価等
演習における報告と,年度末に作成するゼミ論文集に掲載する論文により評価します。出席は当然の前提です。無断欠席した場合には,以降の演習への出席は認めず,単位を認定しません。
その他
大学時代の4年間は人生の中で最も能力が伸びる時期の一つです。ゼミ論文を執筆するためにはそれなりの努力が必要ですが,書き上げることによって確実にパワー・アップすることができます。本演習の目的に共感し,大学生活で何かを達成したいと望んでいる意欲的な学生の参加を期待しています。
ゼミ参加メンバー
- 幹事:長崎智一(4年生)
- 4年生:長崎智一,松本祐樹
- 3年生:小田幸子,鹿児島真琳,田中早紀,戸島一輝,利光侑斗,納富真紀,野澤彩乃,樋口貴文,藤原康紘,森廣祐也,門田郁美