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行政救済法のグローバル化?

2013年9月17日に国立台湾大学(台湾)で開催された,台湾大学法律学院・京都大学法学研究科交流研討会において,「行政救済法のグローバル化?」と題する報告をさせていただきました。近時とりわけ国際法の分野で議論が活発になっている投資協定仲裁を素材に,国内公法学からみた理論的意義と検討すべき課題を素描しました。台湾側の関心も強く,想像以上に議論も盛り上がりました。

このシンポジウムは,国立台湾大学と京都大学との交流協定を踏まえ,研究面での交流を活発化させるために,今回初めて開催されました。国立台湾大学のスタッフのみなさまには大変お世話になりました。ありがとうございました。

Globalized Social Security Law

2013年9月5日・6日にドイツ・コンスタンツ大学法学部で開催された,Japanisch-Deutscher Workshop “The jurisprudence’s tasks in Globalization“において,"Establishing Partnership between Public and Private Law in the Globalized Policy-making and Enforcement Process: Focusing on Social
Security Law"と題する報告をさせていただきました。これまでの公法・私法関係論を踏まえてそのグローバル化への対応の課題を整理した後,グローバルな社会保障法の成立可能性を,年金の問題を素材として素描しました。

このワークショップの開催に当たっては,コンスタンツ大学のHans Christian Röhl教授の多大なご協力を得ました。ありがとうございました。

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行政法──憲法との共通点と相違点

笹田栄司先生(早稲田大学)との対談記事「行政法──憲法との共通点と相違点」を法学教室396号(2013年)4-18頁に掲載させて頂きました。

法学教室は今年度,法科大学院未修者向けの特集を組んでおり,この対談も一連の特集の構成要素です。編集部からの依頼は,憲法と行政法との共通点や相違点を明らかにすることで,法科大学院未修者が行政法を学習する際につまづかないようにしてほしいということでした。憲法と行政法の接点はさまざまですが,法科大学院未修者が後期に学ぶ内容の多くが行政過程論にあたることを考慮して,「条例論」「委任立法」「裁量」を具体的なテーマとして取り上げることとしました。また,発展学習のために,対談としては珍しく,脚注を55個付しています。関連する判例や論文,さらには行政法に関係する入門書・基本書の一部を脚注で紹介しました。関心のあるテーマについて,これらの脚注をもとに多くの文献を読んでみると,理解が深まると思います。

行政法学から見た原子力損害賠償

「行政法学から見た原子力損害賠償」と題する論文を,法学論叢(京都大学)173巻1号(2013年)1-25頁に掲載させて頂きました。これは,2012年12月20日に開催されたEUSI東京主宰シンポジウムでの報告原稿をもとに,加筆修正したものです。本稿はまた,公益財団法人稲盛財団研究助成(グローバルな政策実現過程の成立条件と主権国家の統治機構への影響──原子力安全分野を素材として)及び公益財団法人トラスト60研究助成(財産管理の客体論[研究代表者 原恵美・学習院大学准教授])の研究成果の一部でもあります。原子力損害賠償法に関する分析は従来,民事法からのものが中心でしたが,行政法から見ても多くの興味深い論点を含んでいます。

シンポジウムの際には,一橋大学大学院法学研究科の川崎恭治先生と中西優美子先生に大変お世話になりました。また,移籍直後の論文掲載に関しては,京都大学大学院法学研究科の毛利透先生のお手を煩わせました。ありがとうございました。

日本の原子力行政の課題

7月8日に西南学院大学法学部で開催された法学部講演会において,「日本の原子力行政の課題」と題する講演をさせていただきました。日本の原子力行政・原子力政策の構造的な特色を,電力事業規制・原子力損害賠償制度・原子炉設置規制の3つの観点から検討するものでした。西南学院大学の勢一智子先生,毛利康俊先生には大変お世話になりました。ありがとうございました。

規制の民間開放と自治体の賠償責任

「規制の民間開放と自治体の賠償責任──指定確認検査機関」と題する判例評釈を,磯部力=小幡純子=斎藤誠編『地方自治判例百選[第4版]』(有斐閣・2013年)115頁に掲載させて頂きました。これは指定確認検査機関から事務の帰属する地方公共団体への行政事件訴訟法21条による訴えの変更を認めた最高裁決定(最二小決2005(平成17)・6・24判時1904号69頁)を取り扱ったものです。多くの評釈が存在し,議論すべき点も多い決定ですが,頁数が1頁しかないことから,決定のアウトラインと学説の反応を素描するにとどめました。

この事件との関係では,横浜地判2012(平成24)年1月31日判時2146号91頁が指定確認検査機関の国家賠償責任を認める判断を下しており(同判決の評釈として板垣勝彦・自治研究89巻6号(2013年)137頁以下),「公共団体」「公務員」をどう特定すべきかという議論はまだ収束していません。別の機会を捉えて詳細な検討を試みたいと思います。

Atomenergie - Freund oder Feind des Gemeinwohls?

5月21日~23日にドイツ・Bad Homburg v.d.Höhe (フランクフルト近郊)で開催されている第12回日独社会科学学会において,5月21日に「Atomenergie - Freund oder Feind des Gemeinwohls?」と題する一般公開セクションの基調講演(ドイツ語)(後援:Werner Reimers Stiftung)をさせて頂きました。

日本の原子力政策や法制度の編成に対する行政法学の観点からの問題状況の分析と,原子力のような政策目的決定に争いがある政策分野において法律学がどのような貢献をなし得るかを報告の主題としました。このところ連続している原子力関連のテーマですが,問題意識としてはむしろ「現代美術と行政法学」と近いものがあります。

福島第一原発事故に起因する日本の原子力政策をめぐる議論はドイツ人からの関心も非常に高く,多岐にわたる数多くの質問を頂きましたが,時間の関係上ほとんどお答えできませんでした。別の機会にこれらの問題についてお答えする機会を持ちたいと考えています。

今回の報告に際しては,コンスタンツ大学のGisela Trommsdorff名誉教授と,Hans Christian Röhl教授の多大なご助力を得ました。ありがとうございました。

ブリッジブック法学入門(改訂版)

2009年に初版が刊行された 南野森編『ブリッジブック法学入門』(信山社)の改訂版が刊行されました。今回の改訂では民法の部分の原稿が入れ替えられたほか,刑法の内容が加わりました(行政法の内容は削除されました)。全体として本書の意図がより伝わる構成に変更されています。

担当した「法律と法体系」(第3章)は初版からそれほど大きくは変更されていません。初版以降に変更された法制度への対応と,文献案内のアップデートが中心となっています。

行政委員会委員の月額報酬を定める条例の適法性

「行政委員会委員の月額報酬を定める条例の適法性」と題する判例評釈を,平成24年度重要判例解説(2013年)53-54頁に掲載させて頂きました。これは滋賀県特別職の職員の給与等に関する条例の定めが日額制ではなく月額制であったことが争点となった最一小判2011(平成23)・12・15民集65巻9号3393頁をテーマとするものです。

地方議会の決定に関する裁量という点では重判の同じ号に掲載されている住民訴訟の対象とされている地方公共団体の請求権を放棄する議決(木村琢麿先生)と状況が類似しており,また判決が立法過程における議論にも注目して裁量の基礎付けを判断している点は,同じ号の医薬品インターネット販売禁止省令(下山憲治先生)と似た手法とも言えます。

webサイト移転

九州大学大学院法学研究院から京都大学大学院法学研究科への移籍に伴い,このホームページも京都大学のサイトに移転することとなりました。移転に伴う主要な変更点は次の通りです。

  • コンテンツ管理のシステムとして,SoyCMSを利用することにしました。見た目は以前と余り変わりませんが,システムは大きく変更されています。これにより,Webページ(スタティックページ)とWeblogのシームレスな表示が可能になりました。
  • ディレクトリ構造は基本的に以前のものを踏襲していますが,HDGについてはmaterialsではなくhdgというディレクトリ名に変更しました。
  • サイドリンクを見直し,アクセス頻度の高いページへはサイドリンクのみでアクセスできるようにしました。
  • 研究関連・授業関連の情報のうち九州大学にのみ関連するページについては,基調となる色をワインレッドにしています。それ以外は従来と同じ緑色系をベース色としています。
  • 九州大学法学部行政法ゼミのページを統合しました。
  • 情報が古くなっているもの,アクセス頻度が低いものは削除・整理しました。九州大学関係の情報のうち恒常的な内容の更新が必要なページについては廃止しました。
webサイトのスムーズな移転に際しては服部高宏先生の多大なご助力を得ました。ありがとうございました。

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