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第23回 ゼミ論文経過報告3

今回は,以下の2本の報告がありました。

・行政型ADRにおける行政の役割と機能(安井)
公害等調整委員会・労働委員会・建設紛争の処理・高層建築物等に関する紛争処理などの具体的な制度を説明した後,ADRの一般的な意義をまとめ,行政型ADRの特色を検討するものでした。制度の詳細は緻密に調べられていましたが,これとADRの一般論との結びつきが不明確であったこと,行政型ADRを介入として捉えて良いのかどうか(対応する行為形式は行政行為なのか行政指導なのか)などの点が質疑では指摘されました。

・冤罪被害者への賠償(甲斐)
費用補償(刑事訴訟法)・国家賠償・刑事補償の3つの方法から冤罪被害者への補償を充実させることを検討する内容でした。質疑ではこれら3つの関連性が分かりにくいことや,報告者の本当の問題関心がどこにあるのかがなお明確ではない点が指摘されていました。

第22回 ゼミ論文経過報告2

今回は,交通問題に関する3つの報告が行われました。

・福岡市都心部における交通渋滞対策(上野畑)
ロードプライシングに焦点を絞り,その法的な制度設計の際の問題点を検討する内容でした。質疑の中では,そもそもロードプライシングの導入の是非や導入の必要性の判断基準については議論しないのか,法形式の問題はどの程度の意味があるのか,法律でロードプライシングを導入した場合にはどうなるのかといった質問が出されていました。

・ツアーバスの功罪(加藤)
従来のバス事業が,収益性の高い高速バス事業の収益によって不採算のローカル路線を維持する内部補助の方式を採っていたのに対し,ツアーバスは不採算部門を持たないために競争条件が平等になっていないことが指摘されました。報告者としては,高速バスに関する規制をツアーバス規制並みに緩和した上で,不採算部門についてはコミュニティバスなどの別の手段で維持することを考えているようです。これに対しては,ツアーバスの安全面での規制は現状のままではよくないのではないか,コミュニティバスによる路線維持は本当にうまくいくのかといった意見が出されていました。

・航空自由化(栄留)
前回とは方向が変わって,国際法的なしくみ(シカゴ=バミューダ体制)にも検討の対象を広げた上で,航空自由化の是非を問う方向での報告がなされました。質疑の中では,航空自由化の意味が議論の文脈によって異なっていることや,運賃の問題と路線の問題とを分けて議論した方がよいのではないかという点が指摘されていました。

第21回 ゼミ論文経過報告1

今回から2巡目の報告に入りました。

・原発作業員の労働問題(礒部)
前回から方向性を変更し,原発作業員の労働問題に焦点を当てる内容となりました。原発労働を巡る現状と問題点がよく整理されていました。質疑では,労災補償制度による認定がなぜ得られにくいのかという点や,放射線管理手帳の法的根拠や運営主体の法的性格が議論されました。

・放射能に汚染された廃棄物の処理(鵜篭)
福島第一原発周辺の廃棄物に関するこれまでの取り扱いの経緯や,廃棄物処理法制の一般的なしくみが紹介されました。議論の中では,放射性廃棄物の定義や,放射性廃棄物処理のルートでの解決の可能性などが指摘されました。

第20回 ゼミ論文構想報告5

ゼミ論文構想報告の最終回は以下の4つの報告がありました。

・行政型ADRにおける行政の役割と機能(安井)
公害等調整委員会の裁定に代表される行政型ADRの機能が取り上げられました。報告者はこれを私人間紛争に対する行政の介入ととらえているようです。議論では,なぜ行政型ADRを取り上げるのか,行政指導とはどのような関係にあるのか,行政が規制権者としての立場にあるときとそうでないときとで状況が違うのではないかといった意見が示されました。

・公益通報制度の実効性確保(福地)
内部告発者を保護する公益通報制度の現状と問題点が指摘されました。議論の中では,組織内部での通報者保護の問題と,行政がこれを受け止めた際の行政調査権の迅速な発動の問題とを明確に切り分けて議論した方がよいのではないかなどの意見が出されました。

・政党に対する憲法学的統制と政党助成制度(棚町)
1990年代の政治改革の際に導入された政党助成金が「義務なき『特権』の付与」ではないかという問題意識から,憲法から政党助成制度に対する要請を引き出そうとする方向の議論でした。これに対しては,政党助成金は政治資金規正法の改正とセットだったのだから政治資金一般の問題も議論の射程に含めるべきでないか,あるいは憲法から政党助成制度に対する要請をどうやって引き出すのかといった意見が出されました。

・冤罪被害者に対する賠償(甲斐)
冤罪被害者に対する現在の刑事補償の額が低すぎるという問題意識から,刑事補償と国家賠償による救済・改善を検討する内容でした。質疑では刑事補償による補償額が概ねどのくらいなのか,報告者はどの程度の額の補償があれば良いと考えているのか,判例が固まってしまっている国家賠償法による請求は本当にできるのかといった点が議論されました。

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