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第7回 国民年金の現状と課題

ゼミも今回で半分が過ぎました。今回は再び基礎年金に戻って,三号被保険者問題と障害・遺族年金の問題について勉強しました。今日は特別ゲストとして中泉君(総務省)にお越し頂き,国家公務員の仕事についてインタビューしました(原田大樹)。

(中川報告)
 中川さんの報告は、「第3号被保険者問題」についてであった。内容としては、
1.第3号被保険者とは 
2.第3号被保険者制度への疑問 
3.女性と年金の問題
4.今後の制度作り
の4点である。国民年金の第2号被保険者である公務員やサラリーマンに扶養されている配偶者の問題で、特に専業主婦の年金問題と言ってもよい。現行の年金制度においては、特例として保護・優遇されており、負担なく年金が給付されていることが問題ではないかということである。また、女性の社会進出への足かせとなっているのではないかという問題点が出された。

(野村報告)
 野村さんの報告は、「障害年金と遺族年金」についてであった。内容としては、
1.障害年金とは 
2.給付条件と給付水準 
3.遺族年金とは 
4.給付条件と給付水準 
5.現在の問題点
の5点である。怪我や病気により障害が残った時に給付される障害年金と年金の被保険者が死亡した場合に給付される遺族年金について理解を深めた。制度自体が複雑なため、理解するのがとても難しく、これを簡略化するにはどうすればよいかという問題点が提起された。また、今回の報告において、初めて黒板を用いた発表が行なわれ、わかりやすい報告をするための新たな可能性が広がった。

(感想)
 今回は、黒板が用いられた発表もあり、非常に分かりやすかった気がしました。年金の問題が女性の社会進出の問題にもつながるという点からも、ゼミ中に原田先生のほうから指摘があったように、「ただ報告して理解が深まりました」というような学習姿勢から、「現在の社会への問題提起やその解決策の案を考えていく」というように、もっと突っ込んだところまで掘っていくような学習姿勢へと転換しなければならないなと思いました。大学生の学習姿勢というものを2年生になった今、分かってきたような気がします(佐々木一成)。

第7回 学生無年金障害者国賠訴訟

今回の判決は、原告の方々が学生時代に年金に加入していたか否か、という親しみの持ちやすい話題で(当時の年金加入率など時代状況の差はありましたが)議論がしやすかったように思います。しかし、大橋先生から、まだ傍観的にしかこの事件を見れていないのではないか、と指摘を受けたことを筆頭に、今週も先生方から様々な御指摘を頂きました。ただ今回は前回までに比べ、発言の数も多かったので次回からはさらに深い議論になれば良いと思います。尚、今回はゼミの途中から大橋ゼミ出身で現在、総務省に勤めていらっしゃる先輩に参加して頂きました。お忙しい中、有難うございました。

第6回 厚生年金・共済年金

報告2回目となる今回は,年金の2階部分・3階部分である厚生年金・共済年金・企業年金について勉強しました。今日は時間的に余裕があったのでかなり多くのゼミ生に発言していただきました。(原田大樹)

《田代報告》
『厚生年金加入法人の減少問題』
〈もくじ〉
1、厚生年金加入法人減少象問題とは?
2、現在の年金制度
3、厚生年金加入法人の減少問題の疑問点
4、厚生年金被保険者減少の影響
5、解決策
〈議論〉
今回は時間がかなりあったので、みんな分からないところをじゃんじゃん質問していました。
・厚生年金は強制加入なのに脱退する企業が増えてきているとはどういうことなのか?簡単に脱退できるのか?
 →倒産した、とウソの届出をしているらしいです。しかも社員に黙ってそういうことをして、不当に保険料から利益を得ている会社もあるとか。
・社長は何年金?→会社から給料もらってるので、日本では厚生年金だそうです。
・なんで年金は分かれているの?合理性は?
 →合理性はないそうです。年金の歴史を学びました。
・70歳未満は必ず被保険者って、65歳以上は払って、もらってんの??などなど
いっぱい質問が出て、ほとんどの人が1回は発言していました。盛り上がりました。
〈感想〉
面白い議題だったと思います。レジュメも分かりやすくて、問題点も把握しやすかったです。先生はゼミ論文のことを念頭において、田代さんに難しいことをおっしゃっていて「自分のときもあんなふうに難しいこと言われるんだろうか」と正直、臆してしまいました。しかし、今回のように議論の時間がたくさんあると、さながら‘ゼミ’って感じで楽しいかったです。なんだか少し年金について分かってきたような、分からないような…という感じです。でも、少なくとも、4月の時点よりは皆さん年金について興味を持っているように思えました。これからの議論が楽しみです。(野村真弓)

(報告)
 堤君の報告は、「年金問題の職域加算について」であった。内容としては、日本の公的年金制度について・職域加算の問題点とその背景についてである。そもそも、職域加算とは、公務員や特定独立行政法人の職員などに給付される年金の一部(3階部分)のことであるのだが、これが年金給付の際に官民の間に格差を生み出すことになってしまうのだ。この問題を深く掘り下げてくれたのが今回の報告であった。また、この報告時に説明された「企業年金」について、「国家公務員と地方公務員の給与額」についての2点で熱い議論が繰り広げられた。

(感想)
 前回と同じように、今回の報告も非常によくまとめられていたので、正直ヤバイと感じました。ああ、7月あたりに報告する僕はどれだけきちんと調べて完成度を高めなけりゃならんのかと。レジュメについては不安がいっぱいだけど、ゼミの進行には慣れてきたつもりです。今度は、ちゃんと手を挙げて発表できればなと思います(小学生みたい)。(佐々木一成)

第6回 水俣病関西訴訟

原告側は行政庁の責任追及のため、第一審から上告審に至るまで、考えうる限りの法的根拠をもって闘いましたが、レジュメにも列挙された条文の中に、追い詰められた水俣病患者の苦悩が伺えるようです。しかし、原田先生のカミナリが落ちてしまいました。問題部分を見極めることにもっと神経を使いましょう。最新判例の場合は、従来のものとの相違、あるいは共通点につき、先例と比較して慎重な射程の検討が必要です。そのほか、学説は丁寧に調べて論者を記すこと、参考文献は必ず個別にレジュメで使われた箇所を示すこと、定義を引用する際は文献の専門分野を確認すること、などのご指摘がありました。続いて中尾先輩からは、必要な条文はレジュメに載せること、行政擁護のための行政便宜主義を原告側が用いたのはおかしいので追及してほしかった、などのお小言(?)を頂いています。最後は大橋先生がとどめを刺されました。文献の絶対量が足りない、古典的名著が挙がっていない。意見には当たり障りのないものでなく、議論を巻き起こすものを考えること。事件の背景にいたるまでもっと深く掘り下げること。明日は我が身ですが、全員の教訓として、詳しく残しておきたいと思います。

第5回 年金の被保険者資格

初回のゼミ報告は,国民年金の被保険者資格に関するものでした。国籍条項と学生無年金国家賠償訴訟を通して,年金を受領するための基礎資格と,立法の不作為の問題を勉強しました(原田大樹)。

(中村報告)
年金保険の被保険者資格と外国人
〈もくじ〉
1、在日外国人の無年金状態
2、無年金状態の背景
3、在日外国人障害者無年金訴訟
4、無年金在日外国人への行政の対応
5、これから行政がとるべき対応
〈議論〉
未予習のため議論は無かった。質問として、納付期間の短縮とカラ期間などの説明があった。今回の報告では「国民」の概念がポイントとなり問題が発生しているそうだ。また、現在の国民年金法では日本に住所がある人なら誰でも年金を受け取る権利が発生する、ということだった。
〈感想〉
部分部分難しいところもあったけど、話の流れなども洗練されていて、全体的に分かりやすい報告でとっても良かった。正直感心したし、感動した。先生も「主張が明確でとっても良い」とほめていらっしゃった。一方で、自分がこんな風に報告できるのかと、かなりプレッシャーを感じてしまった…。がんばろうと思った。(野村真弓)

(平井報告)
平井さんの報告は、「学生無年金訴訟について」であった。内容としては、1.学生無年金障害者とは 2.国民年金制度の歴史 3.訴訟 4.判決を受けて の4
点である。今回の報告の中での訴訟、障害基礎年金不支給決定取消等請求事件(東京地裁2004年3月24日判時1852号3頁)は、憲法14条違反、立法の不作為などを認めた、大変稀な判例であり、この判例を学べたことは貴重な経験となった。年金を受領するための資格(受領できるかどうか、いくら受領できるかと裁定には二段階ある)、立法の不作為の2点が主に学んだことである。また、平井さんの報告は正確で非常に優れたものだった。
[感想]
個人的な感想としては、原田ゼミの最初の報告でここまで完成度の高い報告を提供されたら、後に控えている(僕自身もだが)一人一人にかかるプレッシャーは大きいよなあと感じた。正直、かる~い失敗とかをしてくれていたら、「よし、俺もやってやるか!」的なノリにもなったかもしれない。(中村さん、平井さん、ごめんなさい。)それくらい、素晴らしいものでした。今回の報告を機に、僕ももう少し大学生らしく(?)勉学に勤しまなければと思った次第であります。(佐々木一成)

第5回 じん肺訴訟

不作為の不法行為の除斥期間の起算点、裁量権収縮論について議論しました。報告は、各審級毎の原告、被告、裁判所の論理について詳しく説明されていた一方、基本的な問題の所在についての言及が少なく、やや理解し辛い面もありました。他者に自分の意見を伝えることの難しさを改めて考え直させられる良い機会になりました。

第4回 年金問題に学ぶ行政法入門(2)・社会保障法入門

サブゼミにもかかわらず多くのゼミ生にご参加いただきました。行政法と社会保障法の入門的な知識は(かなり無理をしましたが)前回と今回でほぼ紹介できたと思います。この後のゼミ報告・討論の中で,こうした知識を再確認しつつ深めていければよいと思います。
法律学は中学校や高校でいう「公民」の「政治分野」のさらに狭い部分を何十にも縦割りにしている学問です。そのため行政法・社会保障法の勉強をすると必ず他の科目(とくに憲法・民法・民事訴訟法など)の知識が出てきます。そのときに一緒にこうした他分野の本も読んで理解を深めておくと,効率よく勉強することができると思います。是非復習をお願いします。

第3回 年金問題に学ぶ行政法入門(1)

年金に関連する具体的な問題をとりあげながら,行政法に少しずつ親しんでいくコンセプトでしたが,当初の予想通り1回ではおさまらず,次回(明日)に一部は持ち越しとなりました。

第4回 難民不認定国家賠償訴訟

前回に引き続き、報告の仕方について先生方から様々な指摘がなされました。活字のなかでも信頼できるものとそうでないものがあり、その区別をつけられるようになるべしという教訓は特に印象的です。また、複数の学説に対する学者の立場について、先生方の間で交わされた会話にはついてゆくのが少々大変でしたが、楽しく拝聴しておりました。

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