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第13回 年金一元化・年金改革(4)

3ヶ月半にわたるゼミも最終回を迎えました。今回は2004年の年金改革や現在議論されている改革案に大きな影響を与えているスウェーデンの年金制度について勉強しました。短い期間ではありましたが,ゼミ生のみなさん1人1人の成長の過程に立ち会うことができました。法律学・政治学の勉強はまだ始まったばかりですが,この先もそれぞれの大きな目標に向かって前進してくれることを期待しています(原田大樹)。

《斉藤報告》
「年金改革」
〈もくじ〉
1、年金与野党会議(衆参合同会議)
2、各党政策
3、各党の政策から見る年金改革の方向性
4、スウェーデンの年金改革
5、考察
 今回の報告では今までにも見てきた衆参合同会議に加え、スウェーデンの年金改革についても勉強した。スウェーデンは高齢化・経済マイナス成長などの背景を抱えていて、日本と似た状況にあるにもかかわらず、年金改革に成功したということだ。民主党案もこれを参考にしているらしい。
〈議論〉
 各党案の説明に対する質問が出ていた。また、みなし保険料資産についての質問もあった。今回は比較的質問や意見が少なかった気がする。
 斉藤君の主張は、「制度以上に自分たちの目先だけの利益にとわられずに長期的に機能できる制度を作ろうというスウェーデンの年金改革に向けた明確な意識こそ真似しなければならない」というものだった。
 先生は、どうしてスウェーデンの年金改革が成功したのかを考えてみるといい、と提案されていた。
〈感想〉
 今回までこうして年金問題に関してその解決策を考えてきたが、その度に他の社会問題という壁にぶつかったように思う。そして今の日本は本当に様々な問題を抱えているんだとあらためて実感した。
 これからの日本は人口の減少と少子高齢化という過去の歴史上どこの国も経験してこなかった未知の領域に足を踏み入れることになる。従って、歴史を参考にも出来ないし、もちろん現在使われている制度では対応できなくなること必然だ。そういう時代に生きる私たちは、自分たちで未来を開拓していかなければならない。
 政策として何が良くて、何が悪いのか。そんなものは実際やってみなければわからない。政策や改革は結果が出てはじめてそれが正しかったのか間違っていたのかが分かるものである。しかしながら、とりあえずやってみる、ということが出来ないから社会問題は難しいのだ。そんな中で私たちに出来ることはあるのだろうか、どうすべきなのか、と私はしばしば悩まされる。
 ……なんか出口の見えない迷路に入り込みそうになってしまったので、もどってきましたっ!(笑)とにかく、これまでのゼミを通して私は色々なことを考えさせられました。たぶん他のゼミ生もそうだと思います。私たちが自分たちの未来のために何をすべきか、その答えは出ていないけれど、今は目の前にあるやるべきことをきちんと一つ一つこなしていくことが大切なんじゃなかなぁと思います。
 最後になりましたが、皆さん年金はちゃんと払いましょうね☆★☆★(野村真弓)

第13回 圏央道事件本訴一審

環状自動車道路の事業認定と土地収用裁決のそれぞれの取消の訴えが併合審理された事件で、 事業の適法性に関して、『黙示的前提要件』という独自の要件を打ち出した判決でした。 国の認定する事業では、営造物に瑕疵のないことが当然の前提なので、この前提を満たさない 事業=瑕疵ある営造物の設置を目的とする事業に対する認定は即違法となるというものです( 先生曰く『一発退場』)。営造物の瑕疵とは受忍限度を超える被害の発生を指しますが、この ような被害の発生がその危険性に留まる場合でも、行政に調査義務を課しているようにみえる とのことでした。事業認定が違法とされると、次に後行行為たる裁決が違法性を承継するかが 問題となります。 今日の議論では、黙示的前提要件と法定要件についての各判断の際、考慮する事情 が重なってしまうのではないか、なぜわざわざ独自の要件を立てたのか、ということを中心に意見が出ました。

第12回 年金一元化・年金改革(3)

今回は年金一元化の問題と,保険料未納問題をとりあげました。次第に問題の中核がクリアになってきたような気がします(原田大樹)。

《佐々木報告》
「年金一元化の方法(年金の未来像)」
〈もくじ〉
1、年金一元化とは?
2、年金一元化の歩み
3、自民党・民主党・共産党の年金制度改革案
4、年金の未来像
5、考察
今回の佐々木君の報告では高齢者の雇用促進という、今までになかった提案がなされていた。
《辻報告》
「年金の強制徴収」
〈もくじ〉
1、強制徴収とは
2、強制徴収の実施状況と問題点・原因
3、政府の対策
4、強制徴収の影
5、考察
強制徴収は今までゼミでは扱ってこなかった論点だ。今回は、強制徴収の難しさや問題点について学んだ。

〈議論〉
 佐々木君に対しては、各党案の説明への質問やポイント制への質問がされていた。報告者の主張は、年金は目的税化するのがいいのではないか、と明確だった。また上にも書いたが高齢者の社会進出を促し、高齢者の所得そのものを増やすという考え方は、画期的だ。
 辻さんの報告については、用語の説明(EX.督促状と最終催告状など)が質問されていた。また未納の原因については年金への不信感・不安感だというのが報告者の主張であり、年金一元化に対しては、全てが税方式になるのは望ましくない、ということだった。
 今回の議論では実体験を踏まえた意見なども飛び出し、これらの議題がいかに私たちに密接なものであるかを再認識させ、同時にその理解もしやすくなったのではないかな、と思う。

〈感想〉
 年金一元化の問題はもう何度も議題に上がっているけれど、報告者はそれぞれ多種多様の意見を持っていて、聞いていて面白いです。強制徴収も、年金不信というのが大きなネックとなっていて、やはりそれを解消しない限り、未納率を引き下げるのは難しいという意見には私も同感です。未来のために、私たちが今すべきことをもう一度考え直さなければ、と肝に命じました。
 いよいよ次回は最終回。シメにふさわしいゼミになりように、皆さん気合を入れましょう!!(野村真弓)

第12回 国立マンション訴訟

この判決では、当時明文化されていなかった義務付け訴訟が一部認容されました。但し、今回の判決では、従前の判例理論で打ちたてられた厳格な三要件(①〔当該権限を行使することの〕一義的明白性②緊急性③補充性)を維持したために①の要件を満たすことができず、義務付け請求は棄却され、不作為違法確認請求のみ認容されるに留まりました。今回の行政事件訴訟法改正により、①の要件は、「一定の処分又は裁決をすべき」こととされたので、その点では今回認められなかった義務付け請求が認められ易くなるのではないかと思われます。報告については、建築基準法の3条2項の既存不適格に関連し、現実的な問題としてどの程度の利害関係が生じていたか等について多く質問が集まりました。また、先生方からは、「法律の議論でなされていることは、誰もが持っている日常的な公正・公平の感覚とは決して不連続なものではない。法学というのは一面では相手を説得・納得させる学問でもあり、法律用語を駆使した専門的な議論も、法律を学んでない一般の方の正義感情に届くよう日常的な言語でわかりやすく説明することができるよう努力しなければならない。」といった趣旨の指摘がありました。自分が普段、法律用語に埋め尽くされた教科書を開く度に感じる敗北感を思い浮かべてみると、この指摘の重要さを身にしみて感じました。

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