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第24回 ゼミ論文報告会

前回はゼミ論文の提出について数分間の質疑応答があり,今回は今年度最後のゼミが行われました。内容としては,ゼミ論文の内容についての報告が行われ,主にゼミ論文の要約とできたこと,できなかったことについて報告しました。寒波の影響で天候が悪かったため,残念ながら教室ではなくZOOMを利用したオンラインでのゼミとなりましたが,目立った不具合もなく全員が発表することができました。大脇先生からは,全員のゼミ論の総括として出典をインターネットに頼りすぎず,きちんと文献にあたっていることが評価されました。

今年度は,前期に2人1組で判例報告を行い,後期はゼミ論文の執筆を行いました。特に判例報告では,4年生の先輩方と組むことで知識,経験ともに未熟な私たち3年生も助けてもらい,勉強になりました。また,発表ではゼミ生や安河内さん,大脇先生に形式面・内容面での指摘を受けることで書く力がとても向上したと思います。いまだに新型コロナウイルスは流行していますが,ゼミのほとんどを対面で行うことができてとてもよかったと思います。

今年度のゼミを開講してくださった大脇先生,ありがとうございました。(井上)

第23回 ゼミ論文経過報告

今回は希望者のみ4巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。

「鬼怒川水害訴訟における検討(西田)」,「住民投票についての考察(井上)」

今回の報告は2名のみでしたが,最後の詰めの部分について内容の濃い議論が行われました。形式面はかなり細かい部分も多いですが,3年生も報告を重ねるにつれて形式面のミスは少なくなっているように感じます。

そしてゼミ論の提出がいよいよ2週間後に迫ってきました。特に4年生は,このゼミ論文が大学4年間の集大成となるので,最後まで粘り強く取り組んでほしいと思います。(中村)

第22回 ゼミ論文経過報告

今回も3巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。

「意見公募手続の現状と課題(財満)」「住民投票についての考察(井上)」「難民認定手続が抱える困難性(多田)」

今回で3巡目の進捗報告は終わり,残りの進捗報告は数名によって行われる4巡目報告のみになりました。ほとんどの人が完成に近づいていますが,私はなかなか進んでいないためこの長期休暇を活用し,残された4巡目報告までに一生懸命進めようと思います。(井上)

第21回 ゼミ論文経過報告

今回も3巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。
「原子力防災とその限界(中村)」,「処分性の拡大と公法上の当事者訴訟との境界(宮守)」,「上下分離方式における行政の役割(久山)」,「原告適格に関する近年の判例動向(下村)」

2回目報告よりも内容が充実している人が多く,その分,密度の濃い議論ができたのではないかと思います。私も報告者の一人でしたが,さらに完成度を高めるためのアドバイスをたくさんいただくことができました。
また,今週からゼミ見学が始まり,2年生を中心に多くの人が見学に来てくれました。私もゼミ見学をきっかけに大脇ゼミへの参加を決めた経験があるので,2年生にはこの機会を十分に活用してほしいです。このゼミ見学をきっかけに,来年度,多くの学生が大脇ゼミへ参加してほしいなと思います。(中村)

第20回 ゼミ論文経過報告

今回も3巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。

「校則裁判における司法的救済(小澤)」,「若者の自殺とその予防(中平)」

今回の発表では,1人が発表できなかったため2人での進捗発表となりました。データの破損のような不具合によって発表できなくなることは,誰にでも起こりうるため,データのバックアップはこまめにとろうと思いました。
次回はオープンゼミです。見学者がたくさん来ることが予想できますが,緊張せずいつも通りのゼミの風景を見せることができたらいいなと思います。(井上)

第19回 ゼミ論文経過報告

今回から早くも3巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。

「御嶽山訴訟から考える火山災害と規制権限不行使責任(藤田)」,「住民救済の面から見た水害判決(西田)」

今回の報告者は二人とも自然災害の訴訟をテーマにしていたため,火山災害判決と水害判決の共通点や相違点を考えながら報告を聞いていました。まだ11月ですが,二人とも完成が見えてきており,順調に進んでいる様子が伺えました。議論でも,形式面,内容面問わず,質問が相次いだので,これからさらに良いゼミ論になるのではないかと思います。いよいよ3巡目報告が始まったので,私もラストスパートをかけていきたいと思います。(中村)

第18回 ゼミ論文経過報告

今回も2巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。

「上下分離方式における行政の役割(久山)」,「意見公募手続の現状と課題(財満)」,「校則と教育裁量(小澤)」,「原告適格に関する近年の判例動向(下村)」

3年生は,4年生と比べると特に形式面でのミスが目立っているように感じました。私も前回多くの問題点を指摘されたので,内容面に関する議論の時間を削らないように,形式面でのミスはできるだけ少なくするよう心がけようと思います。(井上)

第17回 ゼミ論文経過報告

今回も2巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。
「住民救済の面から見た水害判決(西田)」,「住民投票についての考察(井上)」,「難民認定手続とその司法的審査(多田)」

まだ書くべき内容を迷っている人もいますが,1巡目の報告と比べて構成が固めってきた人が多いように思います。まだ迷っている人も,この迷いこそが論文をブラッシュアップするいい機会だと思うので,引き続き頑張ってほしいです。(中村)

第16回 ゼミ論文経過報告

今回からは2周目の個人報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。

「若者の自殺とその予防(中平)」「御嶽山訴訟から考える火山災害と規制権限不行使責任(藤田)」「原子力防災とその法的限界(中村)」「処分性の拡大と当事者訴訟(宮守)」

今回の報告では,1周目の報告を経て論点が整理され,前回の質疑応答を踏まえた新たな論点への記述も多く見られました。研究内容への理解が深く,章立てや方向性などの構成がしっかりしている人もいたため,引けを取らないように頑張ります。(井上)

第15回 ゼミ論文構想報告

今回も先週に引き続き1巡目の進捗報告が行われました。報告者とテーマは以下の通りです。


「難民認定手続とその司法的審査(多田)」,「意見公募手続の現状と課題(財満)」,「校則と教育裁量(小澤)」,「原告適格に関する近年の判例動向(下村)」,「住民投票についての考察(井上)」,「上下分離方式における行政の役割(久山)」,「住民救済の面から見た水害判決(西田)」


1巡目ではあるものの,テーマや論文の方向性が明確な人が多かったように思います。ゼミでは,章立てについてのアドバイスや拾うべき論点についてのアドバイスが数多く出ました。それらのアドバイスを参考にして,年度末には良いゼミ論集が発行できればと思います。(中村)

第14回 ゼミ論文構想報告

今回は,ゼミ論文の進捗報告がなされました。今回の報告者とテーマは以下の通りです。

「若者の自殺とその予防(中平)」,「原子力防災制度についての法的検討(中村)」,「御岳山訴訟から考える火山災害と規制権限不行使責任(藤田)」,「処分性の拡大と公法上の当事者責任(宮森)」

興味深いテーマを扱うゼミ論文が多く,章立ての構想が参考になりました。次回は,私達3年生もゼミ論文の進捗を発表するので,今回の報告を踏まえて一生懸命準備したいと思います。(井上)

第13回 国家賠償責任の主体

今回は「国家賠償責任の主体」をテーマに,「積善会児童養護施設事件」が取り上げられました。報告では国賠法1条1項に関する多くの判例を踏まえながら,本判決を的確に分析していました。議論では,国賠法と民法との関係についての質問が相次ぎました。大脇先生からは,民間委託に関する判決が少ないという点や本判決における「行政活動への組み込み」という判断基準について解説していただきました。ただ,大脇先生も本判決を消化不良の判決と言われた通り,私もどこかハッキリしない印象を持ちました。

今回で前期のゼミは終了しました。昨年も判例報告を行いましたが,今年は昨年よりも判例をより深く理解できたように思います。昨年1年間を通して行政法を学べたことで,行政法の本質を多少はつかめるようになったからかもしれません。そして後期からは,各自がゼミ論文を執筆します。良いゼミ論が書けるように,夏休みにしっかりと構想を練りたいと思います。(中村)

第12回 規制権限不行使

今回は「規制権限不行使」をテーマに,「関西水俣病訴訟」が取り上げられました。報告では,規制権限不行使そのものや裁判所の立場,本判決の判断基準について説明されました。特に裁判所の立場については,最高裁が裁量権収縮論を採りながら,裁量権消極的濫用論の要件も加えたものであることについて詳しく説明されました。
大脇先生からは,アバウトな裁量権消極的濫用論に厳格な裁量権収縮論の要件を反映させることで,あいまいな判示を避けつつ,判断を縛られるのを避けたということを解説していただきました。

ZOOMを用いたオンラインのゼミでしたが,目立ったトラブルもなく,スムーズに報告・議論が進んだと感じます。次回は前期最後のゼミですが,これまでの発表のような質の高いものを期待しています。(井上)

第11回 公法上の当事者訴訟

今回は「公法上の確認訴訟」をテーマに,「在外国民選挙権訴訟」が取り上げられました。報告では,確認訴訟から国賠訴訟の論点まで幅広く調べられており,特に,「私見」は判例をしっかりと踏まえた上で独自の見解を打ち出していました。議論では,在外国民の救済方法についての議論が盛り上がりました。大脇先生からは,在外国民は相当な数に上るものの,実際に選挙人名簿に登録している人は少ないこと,また立法不作為による国家賠償が認められたことの意義について解説していただきました。

3年生は行政法Ⅱを学んでいる最中で難しいテーマが続いていますが,積極的に議論に加わってくれており,うれしく思います。前期のゼミも残すところ2回となりましたが,この調子で最後まで頑張っていきたいです。(中村)

第10回 差止訴訟

今回は「差止訴訟」をテーマに,「東京都教職員国旗国歌訴訟」が取り上げられました。報告では,差止訴訟と無名抗告訴訟や,公法上の当事者訴訟の関係などについて丁寧に説明されました。議論では,行訴法37条4項には一般的に書かれることのない勝訴条件まで書いてある理由はなぜか,という質問も挙がりました。

大脇先生からは,原告が教職員という教育にかかわる特殊な職業だったからことも,本件の訴訟が差止訴訟として認められた一因であるということについて説明していただきました。

本日の報告は,目立った文法上のミスもなく,複雑な訴訟類型について丁寧に説明した非常にハイレベルなものだったと思います。次回の報告は私も担当するので今回の報告を参考にしたいです。(井上)

第9回 第三者の原告適格

今回は「第三者の原告適格」をテーマに,「小田急高架事業認可取消訴訟」が取り上げられました。報告では,多くの判例を踏まえた上で,原告適格についての議論を整理してくれました。議論では,「法律上保護された利益説」と「法律上保護に値する利益説」についての質問を中心に多くの質問がなされました。大脇先生からは,この判決を理解するために必要である「健康被害」という視点について詳しく解説していただきました。

公務員志望の4年生は今の時期は特に忙しい頃だと思いますが,誰一人手を抜かずに,しっかりと報告の準備をしていることは素晴らしいと思います。前期の判例報告もすでに折り返しを過ぎましたが,この調子で残りのゼミも頑張っていきたいです。(中村)

第8回 浜松市土地区画整理事業計画事件

今回の報告では,「処分性」をテーマに,「浜松市土地区画整理事業計画事件」についての判例報告が行われました。今回の事例では,土地区画整理事業の事業計画の決定に処分性が認められており,従来の青写真判決を変更したものであるということについて説明され,認可と決定の違いや本事例の違法性の承継に関する質問があがり,議論が盛り上がりました。

大脇先生からは,土地区画整理事業の決定の処分性を否定した青写真判決が時代遅れなものであり,本判決の射程は限定的なものであることを説明していただきました。

今回は,形式面での間違いも少なく,内容も充実したレベルの高い報告だったと思います。次回以降もよい報告に期待したいです。(井上)

第7回 宝塚市パチンコ店建築中止命令事件

今回は「司法的執行」をテーマに,「宝塚市パチンコ店建築中止命令事件」が取り上げられました。報告では,行政的執行や司法的執行についての論点や法律上の争訟に関する論点などが取り上げられました。大脇先生からは,宝塚市の特徴や本事件に関連して,公営住宅の家賃滞納の事例についても解説していただきました。

今回の事例は,個人的にはかなり難しく感じられましたが,報告班は基本的な論点から発展的な論点まで幅広く調査しており,大脇先生は「学部レベルを超えている内容も扱っていた報告だった」と講評されました。次回以降も,レベルの高い報告に期待したいと思います。(中村)

第6回 違法性の承継

今回の報告では,「違法性の承継」をテーマに,「東京都建築安全条例」についての判例報告が行われました。今回の事例では,原則的に認められない違法性の承継が,例外的に認められており,違法性の承継に関する二つの学説を折衷した見解をとったものであるということについて深く掘り下げられました。

大脇先生からは,この事例が,違法性の承継が認められた唯一のものであるということを説明していただきました。

今回は難しいテーマでしたが,非常にわかりやすい報告で参考になりました。次回以降も活発な議論ができたらと思います。(井上)

第5回 理由付記

今回は「理由付記」をテーマに,「一級建築士免許取消事件」が取り上げられました。報告では,行政手続法制定以前,以後の判例法理や聴聞手続などを中心に報告が行われました。議論では,行政手続についての質問が多く出たので,それについての理解が深まったと思います。大脇先生からは,行政手続法12条についての解説やこの判決が事例判決であるということについて解説していただきました。

今回は4年生2人の報告でしたが,形式面のミスも少なく,また内容も充実していたので,3年生の手本となる良い報告だったと思います。(中村)

第4回 専門技術的裁量

今年度,広報委員を務めさせていただきます,3年の井上です。よろしくお願いいたしします。

今回の報告では,「専門技術的裁量」をテーマに,「伊方原発訴訟」についての判例報告が行われました。専門的な知識を要する審議で,どこまで裁判所が判断することができるかということについて報告がなされ,ゼミ生の間でも活発な議論がなされました。

大脇先生からは,伊方原発が断層の上にあることが建設後に判明した事情や,原子力という非常に高度で限定的な分野ゆえに専門化の中立性が疑われること,原発事故の後の最近の裁判所の姿勢などを説明していただきました。

今回の報告では,4年生の先輩方中心の討論になってしまっていたので,次回からはなんとか議論にもっと参加していきたいと感じました。(井上)

第3回 委任立法の限界

昨年度に引き続き,広報委員を務めます中村です。今年度もどうぞよろしくお願い致します。

今年度最初の報告は「委任立法の限界」をテーマに,「医薬品ネット販売権確認訴訟」が取り上げられました。報告では,委任立法の違法性や本判決の射程を中心に報告が行われました。議論では,オンラインで医薬品を販売しようとした他の事例やオンライン診療も行われている現在の視点から見ると本判決はどのように映るかについても話が及び,内容の濃い議論ができたのではないかと思います。大脇先生からは,医薬品販売の現状や立法過程を見るという近年の裁判所の傾向について解説していただきました。

今回は判例報告の初回で,準備期間も少ない中,判決の要点を押さえた良い報告だったと思います。次回以降も良い報告,議論に期待したいです。(中村)

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