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第19回 ゼミ論文構想報告4

今回のゼミでは,前回やむを得ない事情で欠席した上山さんも含めて全部で5人からの報告がありました。

・自治体の民営化(上山)
千葉県佐倉市のユーカリが丘ニュータウンの事例を踏まえ,自治体が果たすべき役割と民間が果たすべき役割の境界線に報告者の関心の中心があるようです。議論の中では「民営化」の概念が指すものが分かりにくいといった意見が出されていました。今後は民営化論に関する文献を読んで概念を整理すると共に,どのような具体例を散り挙げて議論するとよいかを検討することが必要になりそうです。

・「自炊」支援ビジネスは違法か(秋吉)
書籍や雑誌を裁断してPDF化する自炊を支援するビジネスが著作権法違反になるのかという問題から,著作権制度の意義を考える内容でした。いわゆるカラオケ法理の問題など,著作権法のかなり詳細な内容に立ち入った報告でしたが,報告者の本当の関心事項と「自炊」支援の問題とが必ずしも重なっていないのではないかという気もしました。

・福岡市都心部における交通渋滞対策(上野畑)
福岡市の交通渋滞を解消するために自家用車の乗り入れ規制をどのように行うかという内容が中心でした。報告者は公共交通を重視する立場でしたが,議論の中では,都心部の渋滞はむしろバスやタクシーが多すぎることが原因なのではないかとの意見が出ていました。渋滞の原因について整理した上で対策を練り直すことが必要かも知れません。

・ツアーバス等に見るバス業界の規制緩和の功罪(加藤)
最近増加しているツアーバスによる格安高速バスをめぐる状況や問題点を整理した上で,規制緩和のあり方を考えるものでした。報告者の問題関心の中心が格安高速バスと規制緩和との間で揺れているようなので,中心をどちらかに絞った方が良いのではないかとの意見が出されていました。

・空港管理の再検討(栄留)
我が国の地方空港が多すぎて一方では不採算の空港が増え,他方では利用者が必要としているところに航空路線が割り当てられていないことを問題視し,空港管理に競争原理を導入してはどうかというのが報告の中心でした。航空自由化による弊害を交通基本法で解決するという方向性が示されていましたが,これに対しては航空自由化と空港管理との関係がなお分かりにくいことや,交通基本法の内容がこの問題の解決に繋がるのかといった意見が出されました。

第18回 ゼミ論文構想報告3

今回のゼミでは,広い意味でのまちづくりに関連する3本の報告がありました。

・放射能の付着した廃棄物の処理(鵜篭)
ゼミ合宿段階での災害に強いまちづくりという構想からやや転換し,震災によって多量に生じている放射能の付着した廃棄物の処理をどうするかという問題を扱う報告でした。問題意識は非常に明確なので,今後は関連する法制度の調査と,改善策の検討作業が必要となりそうです。

・市町村合併(田代)
ここ数年で進行した市町村合併(平成の大合併)がもたらしている光と影を評価し,今後の地方自治体のあり方を検討するものでした。議論の中では市町村の適正規模とはどのように決まるのか,長崎県の事例を見ながら合併の利点と欠点を類型的に分析したほうがよいのではないかといった疑問・提案が出されました。

・「まちづくり」における住民投票の意義(木下)
地方公共団体レベルにおける住民投票の意義や制度設計を取り扱う報告でした。報告者の関心の中心は住民投票一般というより,いわゆる迷惑施設を受け入れるかどうかを巡る住民投票にありそうです。議論の中では住民投票と憲法との関係や,行政過程における参加のあり方との関係が取り上げられました。

第17回 ゼミ論文構想報告2

第2回のゼミでは,原子力と環境問題に関する3つの報告がありました。

・再生可能エネルギー特措法における固定価格買取制度(阿部)
今年8月に成立した再生可能エネルギー特措法の法的しくみや諸外国の理事委のしくみ,今後の詳細な制度設計上の問題点が報告されました。価格固定の必要性や賦課金の法的性格,発送電分離との関係などが議論の中では取り上げられました。

・原発訴訟(中山)
これまでの原発訴訟で原告側がほとんど負けてきたという問題から,どのようにすれば原発訴訟において原告側の主張が入れられるようになるのかを検討するものでした。具体的には本案審理の活性化と原発専門裁判所の設置案が示されました。議論の中では,訴訟の問題だけでなく,原子力発電所の設置や管理に関する行政過程への参加権の問題も取り上げるべきではないかという点が示唆されました。

・北九州市の環境行政(小木野)
環境ビジネスによる北九州市のまちづくりの方向性が報告の中心でした。議論の中では,環境ビジネスの概念や,報告の中心となる問題意識をめぐってさまざまな質問が出されていました。今後は,問題意識の更なる明確化が必要となりそうです。

第16回 ゼミ論文構想報告1

後期初回となったゼミでは,次の4人の報告がありました。

・教基法改正による教育環境格差の表面化(丹下)
2006年の教育基本法改正などを中心とする最近の教育改革が教育権や学習権の議論にどのような影響をもたらしうるのかという点が報告の中心となりました。議論の中では教育権・学習権の概念の有用性や,学校選択制に対する評価などが取り上げられました。

・学習指導要領の法的性質(小磯)
本質性理論の観点から学習指導要領の法的性質や規律密度の問題を考える方向の報告でした。告示の法的性質よりもむしろ教育内容の決定者や決定方法に報告者の関心の中心がありそうです。

・地方分権と教育行政(前原)
教育委員会のあり方や,首長との関係,国との関係が取り上げられていました。問題関心の出発点は昨年度の報告者のゼミ論文(地方財政)のようですが,議論の中では,むしろ地方公共団体の教育行政組織を巡る議論にシフトした方がよいのではないかとの方向性も示唆されました。

・震災に伴うリストラ問題(礒部)
東日本大震災により生じているいわゆる震災リストラや労災の問題が包括的に示されました。議論の中では,もっと問題を絞った上で検討した方が論点の拡散が避けられるのではないかという意見が示されました。

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