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第6/7回 審議検討情報・事務事業情報 / 部分開示・文書不存在

本日は平素と異なり,1日で2班の報告がありました。
しかし議論の質は落ちることなく,あっという間に時間は過ぎていきました。

まず「審議検討情報・事務事業情報」について,鴨川ダムサイト事件と安威川ダムサイト事件を扱った報告がなされました。
報告では2つの事件について詳しく比較・検討がなされていました。しかし,結局何が問題になっているのかわかりにくかったのと,私見について抽象的な議論が多く,そのような考え方をとったとして具体的にどんなメリットがあるのか主張が弱いことなど,私見として不十分な点が多くありました。「主観的」「客観的」などといった言葉は使うのは簡単ですが,それが具体的にどのような判断を指して「客観的」というのかなど,報告班の中で意思の統一をしておくことが必要です。

次になされたのは,「部分開示・文書不存在」について,大阪府知事交際費事件を取り上げた報告でした。
この事件では差戻しがなされ複雑でしたが,報告では問題状況についてよく調べてありました。
アドバイスとして,複雑な判決の構成を整理するため,時系列ごとに表を作って,判決が何を言っているのか示すとよいということと,判決の射程について「広い」「狭い」だけではなく,具体的にどのようなことに射程が及ぶのか,及ばないのかを示すべきということなどが挙げられました。


ゼミ生は今年度のゼミが始まってから皆1回は報告を経験し,今回から両報告班とも2度目,3度目の報告となっていきます。3年生たちも司会を務めるようになりました。自分はまだ周りの議論を聞いているだけのことが多いのですが,他の3年生とともに少しずつでも議論に慣れていって,深い指摘ができるようになりたいなと思います!(原)

第5回 国家安全情報・公共安全情報

本日は公共安全情報が問題となった捜査費領収書事件を取り扱いました。
報告では不開示事由における公共安全情報や立証責任といったものが論点となっていました。

指摘としては,私見において個人情報と公共安全情報を明確に分けるべき,裁量における高裁と最高裁の考え方の違いはどうなっているのかといったものがありました。

フィードバックとしては訴訟の背景を書くのはよいことなので今後の報告班も続けていくべき,私見の前に判決が何を言っているか明示することで私見がよりわかりやすくなるといった指摘をいただきました。

次回はダブルヘッダーですが,がんばっていきましょう!!(山崎)

第4回 法人等情報

本日は,法人等情報の開示などが問題となった「帝京大学事件」を扱った議論をしました。

報告では法人等情報該当性,原告適格,執行停止原則など,論点が網羅的におさえられており,さらにわが国の情報公開法制の整備に大きな影響を与えたとされるアメリカの情報公開法制にも触れられており,独自性ある内容でした。

A班,B班ともに活発な議論がなされました。
その中でも主な指摘としては,アメリカの制度と比較する意味について示すこと,私見の立場をはっきり明記し,何がどう「妥当」なのかなどをより明確・具体的・緻密に示すこと,レジュメの流れの中で論点がいったりきたりしないようにすること,などがありました。

今回も様々な指摘がなされ,報告班だけでなくゼミ生たちにとっても有意義な回であったと思います。特に原告適格の話は僕たち3年生は午前中に原田先生の授業で習ったばかりでしたが,実際に問題となる事例に触れることができ,勉強になりました。(原)

第3回 個人情報

今回のゼミでは個人情報をテーマに大阪食糧費事件を扱いました。

今回は,個人情報の不開示事由の定め方,個人の情報が法人情報にあたる場合,公務員の職務遂行情報の取扱いが主な争点でした。
私見が明確でとても良い報告でした。

フィードバックとしては,私見の明確さだけでなく,それに至る論証も明確にすること,
理解しにくい点は理解しやすいよう努力することが指摘されました。
また,村上先生に板書を使った解説をしていただきました。

次回は僕たちが発表なので,お手柔らかにお願いします(笑)(山崎)

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