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第13回 忘れられる権利

今回は「忘れられる権利」をテーマに,グーグル検索結果削除請求事件について扱いました。本件は,削除請求者であるXが過去に犯した児童売春・ポルノ禁止法違反の逮捕歴を表示した記事が,グーグル検索でXの氏名や住所,件名を検索したところ表示されたため,「更生を妨げられない利益」が違法に侵害されているとして,検索結果として表示されるURL等の情報の削除をグーグルインクに対し請求したものでした。本報告では,EUやアメリカにおける議論を紹介したり,検索エンジンの特性による検討を行ったりと,様々な角度から検討がなされました。

報告後,田代先生から今回の問題点や本判決では拾えない権利について,大脇先生から本判決自体から読み取れることは何なのかについて,村上先生から憲法上のプライバシー権・民法上の差止請求に関わる人格権・立法上の問題(新しい権利を創設)という風に議論のレベルで切り分けて論じることの重要性についてお話がありました。

今学期最後の報告ということで,報告のレベルが高く,議論が盛り上がり良かったです。次回からゼミ論文の執筆に取りかかりますが,今回のように多角的に検討できると良い論論文になるのではないかと感じました。(上田)

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