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第9回 インカメラ審理

今回は,情報公開訴訟におけるインカメラ審理について,最決平成21年1月15日(インカメラ審理検証事件)をとりあげて議論しました。

インカメラ審理とは相手方当事者に内容を知らせないで行われる非公開審理のことです。裁判所によるインカメラ審理は,現在の情報公開法において明文の規定がありません。今回の事例では,原告が裁判官にインカメラ審理による検証を行うよう求めたことで,裁判の公開を規定した憲法82条や,「訴訟で用いられる証拠は当事者の吟味・弾劾の機会を経たものに限られる」という民事訴訟の基本原則などが問題となりました。

そもそも憲法82条は一般公開を目的としていて,当事者への非公開を意味しているインカメラ審理を考えるときには問題とならないというのが報告班の私見でした(憲法82条不適用説)。これへの指摘として,この説では最高裁判所の判例がどう評価できるか明記すること,なぜこの説をとりうるかをより詳しく言及すべきことが言われました。

インカメラ審理は行政法のみならず憲法,民事訴訟法がからむ難しい問題でした。報告ではインカメラ審理における改正案や立法論にも触れられており,論点がしっかりとおさえられていました。

僕は自分の考えていることを実際に口に出してみると,自信がなくなってしどろもどろになる癖があります。はっきりと意見が言えるようになるため,先生や先輩方,同級生に協力をもらいながら取り組もうと思います。よろしくお願いします。(原)

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