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第24回 ゼミ論文経過報告7

今回は笠木先生にもご参加頂き,社会保障法の観点から懇切なご指導を頂きました。

・「年金支給開始年齢と定年年齢を接続させるために」(木村)では,論文の目的を明確化した上で,高齢者雇用の安定のためにどのような手段がとられうるかが議論されました。政策目的を頼明確にした上で,とりうる手段を検討する作業が今後必要になりそうです。

・「虐待する親へのケア・支援」(久保田)では,児童相談所の体制整備や家庭裁判所との役割分担についての私見が提示されました。家庭裁判所がなぜより多くの役割を担うべきなのか,また親への支援と親権喪失との関係について,活発な質疑がなされました。

第23回 ゼミ論文経過報告6

今回から最終回の報告に入りました。

・「非正規被用者のセーフティーネットとしての住宅」(とろろ)では,住宅困窮者に対する行政施策を整理した上で,住宅手当を創設する私案が示されました。政策手段としての適切性や財源調達の問題をさらに検討する必要がありそうです。

・「若者と雇用」(秋吉)では労働者派遣制度にしぼった検討がなされました。派遣契約の解除に関する法制度のあり方や労働者派遣制度そのものの制度趣旨の検討,さらには労働者派遣法の検討が若者の雇用の改善に資することになるかどうかを精査することが今後の課題となります。

第22回 ゼミ論文経過報告5

今回もゼミ論文経過報告が行われました。

・「地上デジタル放送移行に伴う問題の考察」(権藤)では,地上波デジタルの停波を予定通りにして良いか,国民負担のあり方はどうなっているかが議論されました。他方で,誰がどのように政策を決定したのか分かりにくいことも問題として指摘されました。

・「年金型生命保険二重課税問題と還付手続」(福嶋)では,今年7月に出された最高裁判決の考え方と1審・2審判決との違い,還付手続上の問題点が提示されました。

第21回 ゼミ論文経過報告4

今回もゼミ論文経過報告が行われました。

・「「悪魔ちゃん」命名事件と名づけ」(安井)では,戸籍法の定めている制度の分析と,悪魔ちゃん命名事件の検討が中心となりました。法制度の問題点の把握は進んでいるので,最終的にどの方向で結論を出すのかが課題となりそうです。

・「文化的価値と公益性から見た大相撲改革」(内田)では,相撲の歴史や公益法人制度改革の問題が取り扱われました。「文化的価値」とは何かを巡ってさまざまな側面からの議論が行われました。

第20回 ゼミ論文経過報告3

今回もゼミ論文作業の経過報告が行われました。

・「地方財政の硬直化」(前原)では,国から地方への財源移転の適否が問題になりました。報告者の偏在性が少ない税源への増税案に対して,財政調整はそれでも必要なのではないかという意見が出されました。

・「オリンピック開催の問題点」(林田)では,論文の目指す方向性が焦点になりました。福岡での開催という切り口で書いていくのか,あるいはオリンピックの決定手続の改善案を示すのかなどが議論されました。

第19回 ゼミ論文経過報告2

今日は笠木先生にも参加して頂き,専門の見地からのご指導を頂きました。

・「非正規被用者のセーフティーネットとしての住宅」(とろろ)では視野を広げ,労働・社会保障制度と住宅の法制度との連携関係が議論の中心になってきました。社会手当や税金利用の可能性,あるいは借地借家法制との接点が今後の課題となりそうです。

・「若年者の雇用」(秋吉)では,非正規雇用の問題点とその対策が提示されました。今後はそれぞれの対策の法的な根拠や資金について精査する必要がありそうです。

第18回 ゼミ論文経過報告1

今回から2巡目の報告に入りました。今回の報告者はいずれも順調に調査研究が進んでいるようでした。

・「虐待する親へのケア・支援」(久保田)では,児童虐待への対応のために家庭裁判所に更なる役割を期待すべきであるとの私見が示され,それについて議論がなされました。

・「高齢者雇用」(木村)では,社会保障制度の維持可能性の観点から高齢者雇用の必要性を検討する方針が示されましたが,視点をさらに明確化する必要性が指摘されました。

第17回 ゼミ論文構想報告3

ゼミ論文構想報告の3回目では以下のテーマが扱われました。

・「『悪魔ちゃん』命名事件と名づけ」(安井)では,戸籍法の制度が対象となり,意味上不適切な命名を避けるためにどのような規制手段が考えられるか,そもそも規制の必要性が論証できるのかが議論されました。

・「行政手続への国民参加」(権藤)では,パブリック・コメント制度の現状が問題点として指摘されました。

・「年金型保険二重課税問題」(福嶋)では,今年7月に出された所得税と相続税の二重課税に関する最高裁判決に見られる税法上の問題が扱われました。

今回で1巡目の報告が終わりました。2巡目では,問題の原因を法制度分析によって明らかにする作業がより求められることになると思います。

第16回 ゼミ論文構想報告2

ゼミ論文構想報告の2回目となった今回は,次のテーマが報告されました。

・「地方財政の硬直化」(前原)では,地方の政策の自由度を高めるため,地方の財源面での自主性をどう確保するかが問題であるとの指摘がなされました。

・「大相撲問題」(内田)では,相撲協会の度重なる不祥事が,新しい公益法人制度との関係で分析されるとの方向性が示されました。

・「福岡でのオリンピック」(林田)では,福岡でオリンピックを開催することの是非や,開催する場合にどのような方法・手続がとられるのかが議論されました。

第15回 ゼミ論文構想報告1

後期のゼミが始まりました。今回は社会保障法に関連するテーマでもあったため,笠木先生にもお越し頂き,ご指導をお願いしました。

・「非正規被用者のセーフティネットとしての住宅」(とろろ)では,日本の住宅政策の特色や,その結果生じている非正規被用者の住宅確保難が問題として示されました。

・「虐待する親へのケア・支援」(久保田)では,児童虐待に対する法制度の中で親への支援やケアの問題が十分に考慮されていないという問題関心が提示されました。

・「高齢者雇用」(木村)では,高齢者雇用に関する問題が包括的に取り上げられ,高齢者雇用の安定をめぐる法制度の概観が報告されました。

・「若者の雇用」(秋吉)では,生産力の向上の観点から,若年層の雇用問題,とりわけニートの問題が議論の対象になりました。

第10回 公法上の当事者訴訟

今回は,行政上の当事者訴訟を議論のテーマに据え,在外国民選挙権訴訟(最大判平成17年9月14日)を扱い,議論を行いました。最近は在日外国人参政権が取り沙汰されていますが,今回はその逆バージョンと言えるかもしれません。
本件では,原告が4つの請求を行い,そのうち①自らに選挙権があることの確認と,②損害賠償についてのふたつが,本案審議され,請求が認容されています。今回のゼミでは,①については,今後その射程が及ぶ範囲,②の判示については,先例と考えられる最判昭和60年11月21日との関係性が中心となりました。
憲法の授業で,違憲判決の多くは選挙権に関するものと南野先生に教わった記憶がありますが,本件もその例にもれず,選挙権に関して違憲判断がなされています。それだけ,選挙権というものは重要であるということの裏返しだと考えます。今回はそれらのことに関する考えも深まった有意義な議論ができたと思います。参議院選挙を目前に控えて,非常にホットな話題でした。報告者の方はお疲れ様でした(安井)。

第9回 差止訴訟

今回は,差止訴訟がテーマでした。扱った判例は,鞆の浦訴訟(広島地判平成21年10月1日)です。鞆の浦は,ジブリ映画「崖の上のポニョ」のモデルとなったところでもあり,歴史的,文化的価値のある景勝地として有名です。
今回主に議論になったことは,差止訴訟特有の議論である重大な損害要件,補充性要件についてです。また,原告適格についても,鞆の浦に住む住民には全員にこれを認め,原告に一部いた,鞆の浦に住んでいないが仕事などでそこを毎日訪れている人には,原告適格を認めなかった広島地裁の判断方法についても議論がありました。
差止訴訟は,「前にずらされた取消訴訟」とも言われますが,取消訴訟とは違う独特の論点がありました。今回のゼミで,それらに対する理解も深まったと思います。ジブリ映画は「紅の豚」しか認めない広報係ですが,「崖の上のポニョ」もぜひ見てみたいと思います。報告者の方,お疲れ様でした(安井)。

第8回 義務付け訴訟

今回は,義務付け訴訟の問題について,東京高判平成21年3月5日(ガーナ人在留特別許可義務付け訴訟)をとりあげて議論しました。
司会が,急造+先週発表分の訂正レジュメのことで頭がいっぱいだった私ということで,個人的にはどうなることやらと思いましたが,杞憂に終わってなによりでした。今回は入管法49条1項でさだめられた異議の申出が,義務付け訴訟における「申請」ということができるのかについて焦点が当てられ,議論がされました。
今回の判例は,背景となる出入国管理制度がまず難しく,さらに原告の請求が複数あり……ということでなかなか難しいものだったと思いますが,報告者の準備もあって有意義な議論になったと思います。義務付け訴訟についての理解は深まったでしょうか? 広報係は深まった部分をまた埋め立ててしまわないように頑張りたいと思います。報告者の方はお疲れ様でした!
今週は金曜日にお待ちかねのゼミコンがあります! 集合は18時50分に岩田屋西通り側,詳しいことはコンパレク係の方からまた連絡があるかと思います。コンパレク係の方は,コンパのセッティングご苦労様でした。
また,来週はゼミの写真撮影です。16時25分くらいまでには,集合をよろしくお願いします(安井)。

第6回 原告適格

今回は原告適格をテーマに,小田急訴訟が扱われました。小田急訴訟とこれまでの原告適格の判例との違いや,小田急訴訟後の原告適格判断の流れ(特に場外車券場事件判決)が議論の対象になりました。

第5回 処分性

今回は,処分性の判例ということで,最大判平成20年9月10日(浜松市都市区画整理事業計画事件)について議論を行いました。
議論の中心は,本判決について,なぜ処分性が認められるのかについての補足意見,意見のうち,どれが今回の事例においては望ましいか,でした。また,早い段階で処分性を認めてしまうと,逆に出訴期間の要件が厳しくなってしまうことから,処分性を認める時期むやみに早めることも問題があることについては,留意が必要そうです。
ほかにも,たくさんの論点について議論がされ,今回は大変有意義だったと思います。広報係はその中にあっても「1日1発言」を最低限しかこなすことができなかったように思います。次以降,頑張りたいと思います!
報告者の方,お疲れ様でした(安井)。

第4回 行政法Iの復習4

今回は,最後の「行政法Ⅰの復習」ということで,「行政契約」,「行政計画」,「実行性担保手段」について報告,議論を行いました。主に,
・「行政契約」…行政契約における私人の救済(行政上の当事者訴訟)について
・「行政計画」…行政計画の処分性(判例の傾向)
・「実効性担保手段」…行政刑罰と行政上の秩序罰の違い,宝塚パチンコ事件(最判平成12年7月9日,民集56巻6号1134頁)はどう解決すべきか
などを議論しました。
また,レジュメについては,小学校高学年に説明するくらいのつもりで分かりやすくするように心がけることについて,再度確認しました。
来週からはいよいよ判例を詳しく検討することになります。準備が大変だとは思いますが,頑張っていきましょう。報告者のみなさんお疲れ様でした(安井)。

第3回 行政法Iの復習3

前回に続いて,「行政法Ⅰの復習」ということで,「行政裁量」,「行政手続」,「行政指導」についての報告と,議論が行われました。
内容的には,
-「行政裁量」・・・行政裁量と他の裁量のない行政活動がもつ司法権とのかかわり
-「行政手続」・・・行政活動の手続上の瑕疵と取消しと,審査基準と処分基準について法が課す義務の違いについて
-「行政指導」・・・行政指導の担保としての応答留保等が許される「特段の事情」について
が特に中心となりました。
今回は,なかなか難しいことをやったように思います。忘れないようにしないと! 報告者のみなさんお疲れ様でした(安井)。

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