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第17回 論文構想報告4
今日は田野田君と原島君の報告でした。二人とも難しいテーマを取り扱っているので,なかなか議論が進まないようでした。
田野田君の報告では,意見公募手続の目的が曖昧なため,この制度をどう改善していくかという方向性が見えにくくなったと思います。また,制度を比較する対象としてパブリック・インボルブメント以外の制度も調べるべきだという指摘もあり,制度に対する理解をさらに深めていく必要があると思いました。
行政手続違反はそれだけで違法となるわけではなく,意見公募手続の場合は結果に影響するような違反がある場合だけ違法と評価されるという,通説に対する調査も必要です。
原島君の報告は,方向性がはっきりしている点はよかったです。解決策をより説得的にするためにも,なぜ原告適格が必要なのか,原告適格が認められない場合,行政の違法性が審理されないのかという点をよく考える必要があると思います。また,ゼミでの議論を活発にするためにも上記の点の説明はしっかり行う必要があります。また,行政訴訟法の改正や小田急訴訟の最高裁判決によって原告適格の範囲が広げられたかについて,論者によって評価が分かれているという指摘があったのでもう一度調べなおす必要があると思います。
次回からは最後の報告となるので,結論だけははっきり示せるようにしておきましょう。体調に気をつけてがんばりましょう。(松井)
2009.10.27 | Comments(0) | Trackback(0)
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